Trettioåriga Kriget - Efter Efter (2011)
Trettioåriga Kriget 2011

Trettioåriga Kriget - Efter Efter (2011)

Rock

Trettioåriga Kriget『Efter Efter』

『Efter Efter』は、スウェーデンのプログレッシブ・ロック・バンド、Trettioåriga Krigetが2011年に発表した作品。1970年結成の同バンドにとっては、2004年の復活作『Elden av år』、2007年の『I början och slutet』に続く流れの中に置かれるアルバムで、再始動後の三部作を締めくくる位置づけとして語られている。リリースはヨーロッパ盤、レーベルはMellotronen、カタログ番号はMELLOLP10。

バンドの歩みを踏まえた2011年作

Trettioåriga Krigetは、ストックホルム南部のSaltsjöbadenで高校生時代に結成された。70年代スウェーデン・プログの代表格として知られ、初期には自作曲中心の硬質なギター・サウンドと、メロトロンを含む叙情的な展開で独自の立ち位置を築いている。1974年のデビュー作『Trettioåriga Kriget』、続く『Krigssång』『Hej på er!』『Mot alla odds』を経て、80年代にはKriget名義でも活動した。長い中断を挟みながらも再結成を重ね、2004年以降は新作を継続的に発表している。

『Efter Efter』は、その後期活動の中でも重要な一枚。レーベル側の紹介文でも、2004年以降の作品群を「バンドの自伝」として捉えており、過去をなぞるだけでなく、経験を積んだ演奏と歌詞で現在形の音楽にしている点が強調されている。参加メンバーはDag Lundquist、Mats Lindberg、Christer Åkerberg、Robert Zima、Stefan Fredinの5名。歌詞はOlle Thörnvallが担当している。

内容は内省的で、演奏は緻密

全体は8曲構成。収録曲には「Barnet」「The Dance」「Glorious War」「Efter efter」などが並ぶ。レビューでは、初期作の持つギター主体の切れ味を残しつつ、70年代スウェーデン・プログの空気を今の時代に持ち込んだ内容として受け止められている。メロトロンの使い方も要所にあり、音の重ね方や展開の作り方に、長年の活動で培ったまとまりが見える。

この時期のTrettioåriga Krigetは、単に昔のスタイルへ戻るのではなく、成熟した語り口で曲を組み立てている。『Efter Efter』でもその傾向ははっきりしていて、派手な見せ場を連ねるより、曲ごとの流れとアンサンブルの精度で聴かせる作り。歌詞面でも、バンドの歴史や時間の経過を見つめる視線が前に出ている。タイトル通り、「after」のその先をさらに見つめるような構成。

同時代のプログ文脈の中で

スウェーデンのプログ・ロックは、70年代から独自の系譜を持ち、クラシック寄りの組曲性よりも、ロックの骨格を保ったまま長い展開や硬質なギターを組み込むバンドが多い。Trettioåriga Krigetもその流れの中で語られることが多く、同郷のアーティスト群と並べても、フォーク寄りに大きく振れることなく、演奏の密度で押すタイプとして見られている。『Efter Efter』では、その特徴が再始動後の経験値と結びつき、若い頃とは違う重みのある進み方になっている。

再結成後の作品群の中では、2004年の『Elden av år』から続く流れの終着点として位置づけられやすい。バンド名義の長い活動史を背負いながらも、単なる回顧では終わらないまとまりがあり、ベテラン・バンドの復活作にありがちな過去の焼き直し感は薄い。むしろ、長く続けてきたからこそ出せる統一感が前に出ている。

盤としてのポイント

この2011年盤は、オリジナル・リリース時の作品として扱うのが自然な一枚。後年の再発ではなく、当時の再始動期の空気をそのまま反映した内容になっている。Trettioåriga Krigetのディスコグラフィーの中では、初期の代表作群と、再結成後の新作群をつなぐ橋渡しのような役割も持つ。70年代スウェーデン・プログの文脈を知るうえでも、2000年代以降の成熟した姿を確認するうえでも、重要な位置にある作品。

『Efter Efter』は、長い時間を経てもバンドの輪郭がぼやけないことを示したアルバム。ギター、リズム隊、キーボード、歌詞のバランスがきれいに揃い、過去の記憶と現在の演奏が同じフレームに収まっている。Trettioåriga Krigetというバンドの歩みを、そのまま音で追うような一枚。

トラックリスト

  1. A1 Mannen På Bänken
  2. A2 Barnet
  3. A3 Tavlan
  4. A4 The Dance
  5. B1 Glorious War
  6. B2 Till En Sputnik
  7. B3 Efter Efter

動画プレイリスト

公開: 2026年9月
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