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The Flower Kingsは、スウェーデン出身のプログレッシヴ・ロック・バンドだ。中心人物はギタリスト/ヴォーカリストのロイネ・ストルトで、1993年に彼のソロ作『The Flower King』を演奏するためのツアー・バンドとして始まった。
現在の編成は、ハッセ・フロベリ、ロイネ・ストルト、ラレ・ラーション、マイケル・ストルト、ミルコ・デマイオの5人。これまでにジョナス・レインゴールド、ダニエル・ギルデンロウ、ハイメ・サラザール、トーマス・ボーディン、ザッハ・カミンズ、フェリックス・レールマン、マルクス・リリエクイスト、ゾルタン・チェルズらが参加してきた。
ロイネ・ストルトは1974年、17歳のときにKaipaのリード・ギタリストとして活動を始めた人物だ。スウェーデンのロック史を語るうえで外せない存在のひとりとして知られている。
The Flower Kingsは、1994年にストルトがソロ3作目『The Flower King』のツアー用に組んだバンドが出発点になっている。初期には、ドラマーのハイメ・サラザール、パーカッショニストのハッセ・ブルニウソン、ベーシストのミカエル・ストルト、キーボーディストのトーマス・ボーディンらが加わり、バンドとしての体制が固まっていった。
The Flower Kingsの音楽は、シンフォニック・プログレッシヴ・ロックに分類される。メロディの作り方はYesに近い系譜として語られることが多く、そこにロックの推進力、クラシック音楽の要素、ジャズ的な展開が組み合わさっている。
同じ90年代のスウェーデン勢でも、AnekdotenやÄnglagårdのようにキング・クリムゾン寄りの重さや暗さを前面に出すバンドとは、方向性が少し違う。The Flower Kingsは、明るいコード感のあるメロディと長尺の組曲的な構成を組み合わせる作風で注目を集めた。
アルバム『Retropolis』(1996年)、『Stardust We Are』(1997年)、『Flower Power』(1999年) などは、その代表的な時期の作品として挙げられる。20時間を超える音源を発表している多作なバンドとしても知られている。
The Flower Kingsは、90年代に起きたプログレッシヴ・ロックの「第三の波」を象徴する存在として扱われることがある。既存のプログレの要素を受け継ぎつつ、当時のスウェーデンから出てきた新しいバンド群の中で、比較的開放的なメロディと長編志向の構成を打ち出していた。
その結果、欧州の90年代プログレ・バンドの中でも大きなファン層とセールスを獲得したとされている。
バンドの活動では、メンバーの入れ替わりも多い。ギター、ベース、キーボード、ドラムの各パートで複数のミュージシャンが参加してきた。
ロイネ・ストルトは、1999年に結成されたプログレ・スーパーグループTransatlanticのメンバーとしても活動している。ほかに、マリリオンのピート・トレワヴァス、元Dream Theaterのマイク・ポートノイ、元Spock's Beardのニール・モースが参加しているプロジェクトだ。
The Flower Kingsと並行してこうした活動があることで、ストルトが90年代以降のプログレ界で重要なギタリストのひとりとして見られている背景も見えやすい。
The Flower Kingsを追うなら、まずは初期の『Retropolis』や『Stardust We Are』から入ると、バンドの基本的な方向性がつかみやすい。長尺の展開、メロディの運び、キーボードとギターの絡み方がはっきり出ている。
スウェーデンのプログレ史、90年代の第三の波、ロイネ・ストルトの活動まで含めて見ると、このバンドがどの位置にいるのかが整理しやすい。