Barry White - Stone Gon' (1973)
Barry White 1973

Barry White - Stone Gon' (1973)

Funk / Soul Downtempo Funk Soul Disco

Barry White『Stone Gon'』

1973年10月に20世紀レコーズ(20th Century Records)から発表されたバリー・ホワイト(Barry White)のソロ第2作。同年初頭のソロ・デビュー作『I've Got So Much to Give』の成功を受け、自らのプロダクション「ソウル・アンリミテッド(Soul Unlimited)」と名匠ジーン・ペイジ(Gene Page)のアレンジを軸に制作された。全5曲構成でありながら総尺は約37分に達し、各曲が5分から9分超の長尺トラックで構成されている。バリー・ホワイトの地を這うような低音のモノローグ(語り)から始まり、オーケストレーションとリズムが一体となって高揚していく独自のスタイルが確立された作品である。

制作背景・エピソード

本作は、バリー・ホワイトが手掛けた女性ボーカル・トリオのラヴ・アンリミテッド(Love Unlimited)がバック・ボーカルを務め、演奏は彼が音楽監督を務める40人編成のラヴ・アンリミテッド・オーケストラ(Love Unlimited Orchestra)が担当した。ストリングスとホーンを贅沢に配したシンフォニックな編成と、タイトなリズム・セクションが高密度で融合している。

アルバムのハイライトであるラスト曲「Never, Never Gonna Give Ya Up」は、愛の歓びと渇望を歌い上げる代表曲である。またセカンド・シングルとなった「Honey Please, Can't Ya See」をはじめ、冒頭を飾る8分超の「Girl It's True, Yes I'll Always Love You」や9分超の「You're My Baby」など、長尺のミニマルな反復を通じて濃密なロマンティシズムを紡ぎ出す構成が貫かれている。

時代の文脈

1973年は、アイザック・ヘイズの『Hot Buttered Soul』やマーヴィン・ゲイの『Let's Get It On』に見られるように、ブラック・ミュージックにおいて長尺のシンフォニック・ソウルや官能的な愛の世界を追求するアルバム志向が最高潮を迎えていた時代である。本作はその潮流を継承しつつ、フィリー・ソウル的な華麗なストリングスと、西海岸の重厚なビート、そしてディスコ前夜の躍動する4つ打ちのハイハット・ワークを先取りして融合させた。映画音楽のような壮大さとベッドルームの親密さを同居させた「シンフォニック・エロティック・ソウル」の到達点となった。

後世への影響と評価

「Never, Never Gonna Give Ya Up」は、1970年代ソウル/ディスコの不朽の名曲として長く親しまれ、1997年には英国の実力派シンガーのリサ・スタンスフィールドがカバーしてヒットを記録したほか、フランキー・ナックルズによるハウス・リミックスも制作された。またヒップホップ/R&Bシーンでもサンプリング・ソースとして広く活用され、ウータン・クラン周辺をはじめとする数多くのプロデューサーに引用されている。

バリー・ホワイトが本作で完成させた重低音のモノローグとメロウなオーケストラル・グルーヴの様式美は、80年代以降のクワイエット・ストームや現代のネオ・ソウルに至る大きな源流となった。チャート面でも全米ビルボードのR&Bアルバム・チャートで1位、総合アルバム・チャート(Billboard 200)で20位を記録し、「Never, Never Gonna Give Ya Up」はHot 100で7位、R&Bチャートで2位のメガヒットを記録した。

トラックリスト

  1. A1 Girl It's True, Yes I'll Always Love You 8:29
  2. A2 Honey Please, Can't Ya See 5:05
  3. A3 You're My Baby 8:58
  4. B1 Hard To Believe That I Found You 6:49
  5. B2 Never, Never Gonna Give Ya Up 7:59

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Barry White

Barry White

Barry Whiteは、1944年9月12日にテキサス州ガルベストンで生まれ、2003年7月4日にロサンゼルスで亡くなったアメリカのミュージシャン、作曲家、プロデ...

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