Bow Wow Wow - See Jungle! See Jungle! Go Join Your Gang Yeah! City All Over, Go Ape Crazy (1981)
Bow Wow Wow 1981

Bow Wow Wow - See Jungle! See Jungle! Go Join Your Gang Yeah! City All Over, Go Ape Crazy (1981)

Rock Pop New Wave

Bow Wow Wow『See Jungle! See Jungle! Go Join Your Gang Yeah! City All Over, Go Ape Crazy』

Bow Wow WowのRCA移籍後の初フル・アルバムで、1981年10月16日に出た作品。マルコム・マクラーレンが仕掛けたバンドとして知られる彼らが、EMI時代のシングル「C·30 C·60 C·90 Go!」やカセットのみのミニ・アルバム『Your Cassette Pet』を経て、RCAで本格的にアルバム制作へ進んだ流れの中にある。全英アルバム・チャートでは26位、Billboard 200では192位を記録した。

制作背景・エピソード

本作は、Colin Thurstonを中心に制作されている。収録曲のうち「Chihuahua」と「Sinner, Sinner, Sinner」はAlan Tarney、「Go Wild in the Country」と「Orang-Outang」はBrian Tenchが手がけた。曲作りでは、Matthew Ashman、Dave Barbarossa、Leigh Gorman、Malcolm McLarenの共作が多くを占める。Head Heritageによれば、「Orang-Outang」はマクラーレンが関わっていない珍しいメンバーだけの作品だという。

バルバロッサのタムを多用したドラムは、1968年にブルンジの太鼓奏者を録音したフィールド・レコーディング由来の「ブルンジ・ビート」がもとになっている。マクラーレンは以前、アダム・アントに聴くべき音楽としてこの系統のシングル「Burundi Black」(1971年)を勧めていたが、その後アダムからバックの演奏陣を引き抜き、そのリズムごとBow Wow Wowへ持ち込んだ。1981年のニューヨーク・タイムズでは、ロバート・パーマーが元の演奏者たちに利益が渡っていないことを指摘している。「Go Wild in the Country」は、マクラーレンの「Nostalgia of Mud」というテーマと結びついた曲で、都会より田舎を志向する内容で書かれている。

米国盤ではジャケットが差し替えられた。英国盤で問題になった、マネの『草上の昼食』をAndy Earlが再現した写真は使われていない。初期の米国盤の一部には、16ページの歌詞・写真ブックレットも付属していたという。

時代の文脈

ブルンジ・ビートをめぐっては、どちらが先に世に出すかの競争になり、マクラーレンはアダムを「too old」とこき下ろした。しかし、アダム&ジ・アンツの『Kings of the Wild Frontier』が1981年1月に全英1位となり、こちらの方が定着した。本作は、そのやり取りのただ中で出たアルバムになる。

プロモーションでは、米国でプリテンダーズやポリス、ヨーロッパではクイーンの前座を務め、1982年5月にはマッドネスとともに日本公演も行っている。シングル「Go Wild in the Country」は1982年1月に全英7位となり、バンド初の全英トップ10ヒットになった。

なお、英国盤ジャケットをめぐる騒ぎは大きく、当時14歳だったアナベラ・リンの裸のポーズを含む写真が問題になった。母親の訴えでスコットランドヤードが捜査に乗り出し、マクラーレンがアナベラを「セックス・キトゥン」として売り出さないと約束するまで、バンドは英国から出国できなかったと伝えられている。ベースのリー・ゴーマンも後年、際どいものになるとは思っていたが、ここまでの騒ぎは予想していなかったと振り返り、「マルコムがかき回していた。彼はそれが得意だった」と語っている。元の写真は現在、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーに収蔵されている。

後世への評価

サイモン・レイノルズは『Rip It Up and Start Again』で本作を「a pop masterpiece」と呼び、バンドが「a uniquely ravishing sonic identity」を得たと書いている。ロバート・クリストガウはB+、Smash Hitsは8½/10を付けた。クリストガウは「You don't play Afrobeats with a surf band's chops」と述べ、アフリカ音楽の細部には届かないとしつつも、多くの曲はそのぎこちなさを越えていると評している。「Hello, Hello Daddy (I'll Sacrifice You)」については、マクラーレンの扇動的なコンセプトが滑稽なほど突飛だとしながら、アナベラの若々しい歌声と生気を評価した。

Head Heritageは、アフリカン・ドラム、ラテンのティンバレス、スラップ・ベース、デュアン・エディ風のグレッチ・ギターが混ざるサウンドだと述べ、「Orang-Outang」を1981年のギター・インストとして高く見ている。2016年にはVive Le Rockの「ニュー・ウェイヴの名盤50枚」に選ばれ、2010年と2018年にはCherry Redからボーナス・トラック付き再発も出ている。

トラックリスト

  1. A1 Jungle Boy 2:43
  2. A2 Chihuahua 4:13
  3. A3 Sinner! Sinner! Sinner! (Prince Of Darkness Instrumental Version) 2:20
  4. A4 Mickey, Put It Down 3:02
  5. A5 (I'm A) T.V. Savage 2:37
  6. A6 Elimination Dancing 3:03
  7. B1 Golly! Golly! Go Buddy! 2:34
  8. B2 King Kong 2:16
  9. B3 Go Wild In The Country 2:42
  10. B4 I'm Not A Know It All 2:52
  11. B5 Why Are Babies So Wise? 2:52
  12. B6 Orang-Outang 2:43
  13. B7 Hello, Hello Daddy (I'll Sacrifice You) 3:49

動画プレイリスト

公開: 2026年10月
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