Metamorfosi - Inferno (1973)
Metamorfosi 1973

Metamorfosi - Inferno (1973)

Rock Prog Rock

Metamorfosi『Inferno』について

Metamorfosiの『Inferno』は、ローマを拠点にしたプログレッシブ・ロック・バンドによる2作目で、ダンテ『神曲』の「地獄篇」を題材にしたコンセプト作として知られている。バンドは、宗教的な“ビート・ミサ”系グループ「I Frammenti」を母体にして育ち、前作『...e fu il sesto giorno』で、クラシカルな鍵盤、強いリズム、ジミー・スピタレリの劇的な歌唱という基本要素をすでに示していた。『Inferno』では、その要素がまとまり、作品全体の完成度が一段上がったとされる。

制作背景・エピソード

作品は1973年の発表。バンド側の説明では、タイトル曲というよりも、2つの長い組曲で構成されたアルバムとして捉えられている。カバーには16のタイトルが並ぶが、それらは『Inferno』組曲を形づくる小さな断片にあたる。こうした構成の中心で、ジミー・スピタレリの歌声と、エンリコ・オリヴェーリの鍵盤が強く結びついている点が、プロフィールでもはっきり触れられている。

また、ロベルト・ガヴィオーリがGamma Film(ミラノ)のオーナー兼共同設立者だったという記述もある。バンドの活動は短く、のちに第三作として構想された『Paradiso』は書かれたものの、録音・発表には至らなかった。スピタレリはその後アメリカへ渡り、イタリアに戻ってから1979年と1980年にソロ作を出している。

時代の文脈

1970年代前半のイタリアでは、クラシックやオペラ的な要素を取り込んだシンフォニック系のプログレが充実していた。Metamorfosiもその流れの中で、文学的な題材と大作志向を前面に出したグループとして位置づけられている。『Inferno』は、後年の『Paradiso』(2004)や『Purgatorio』(2016)へ続く長い構想の出発点でもあった。

グループ自体は1969年に結成され、I Frammentiのメンバーにスピタレリが加わる形で始まっている。前作『...e fu il sesto giorno』で見えていた要素が、『Inferno』でよりはっきりした形になった、という説明が各所でなされている。活動のまとまりとしては、1973年末にいったん解散したという経緯も残っている。

1988年盤について

今回の盤は1988年のイタリア盤で、オリジナルの1973年盤とは異なる再発扱いのもの。ゲートフォールド・スリーブに歌詞インサート付きで、音も良好とされている。見分けるポイントとしては、SIAEマークはあるがSIAEスタンプはなく、ランアウトには手書きの番号が入っている点が挙げられている。1973年盤はスタンプ番号だったため、ここが大きな違いになる。加えて、1988年盤はオリジナルよりやや軽めの盤質とされている。

なお、Vedette Records (3) は実在レーベルではなく、Vedette Records名義の偽造盤を整理するためのページとして扱われている。市場価値がある盤ではあるものの、こうした細部の違いは確認しておきたいところ。

後世への影響

『Inferno』は、その後もイタリア・プログレの重要作として再評価が進み、日本でもコレクターズ・アイテムとして語られている。ダンテを題材にしたロック作品の代表例として参照され、再発や復刻を通じて流通が続いてきた。後年の大きな再結成企画や関連作へつながる起点としても、Metamorfosiのキャリアの中で特別な位置を占めている。

チャート実績や売上の数字については、主要な記録は見当たらないが、作品の来歴と再評価の積み重ねははっきり残っている。

トラックリスト

  1. A1 Introduzione
  2. A2 Selva Oscura
  3. A3 Porta Dell'Inferno
  4. A4 Caronte
  5. A5 Spacciatore Di Droga
  6. A6 Terremoto
  7. A7 Limbo
  8. A8 Lussuriosi
  9. A9 Avari
  10. B1 Violenti
  11. B2 Malebolge
  12. B3 Sfruttatori
  13. B4 Razzisti
  14. B5 Fossa Dei Giganti
  15. B6 Lucifero (Politicanti)
  16. B7 Conclusione

動画プレイリスト

公開: 2026年11月
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