Peter Frampton - Frampton Comes Alive! (1976)
Peter Frampton 1976

Peter Frampton - Frampton Comes Alive! (1976)

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Peter Frampton『Frampton Comes Alive!』

1976年1月にA&M Recordsからリリースされた、ピーター・フランプトン(Peter Frampton)の2枚組ライヴ・アルバム。元ハンブル・パイ(Humble Pie)のギタリストとして知られたフランプトンが、ソロ転向後の地道な全米ツアーを通じて磨き上げたステージの熱気を余すところなく捉えた作品であり、ライヴ盤として音楽史上屈指のメガセールスを記録した金字塔である。

制作背景・エピソード

本作は当初、通常の1枚組LPとして計画されていた。しかし初期音源を聴いたA&Mレコーズの共同創設者ジェリー・モス(Jerry Moss)が、「ピーターのショウの全貌と代表曲の魅力を伝えるには1枚では足りない。2枚組にするべきだ」と強く主張。急遽追加のライヴ録音が行われ、2枚組ダブル・アルバムへと拡張された経緯を持つ。

録音は1975年の全米ツアーから、サンフランシスコのウィンターランド・ボールルームやマリン・メモリアル・オーディトリアム、ニューヨークのロングアイランド・アリーナなどで実施。バックを支えたボブ・メイヨー(キーボード、ギター)、スタンリー・シェルダン(ベース)、ジョン・シモス(ドラム)によるタイトで息の合ったアンサンブルが、フランプトンの躍動的なギターとボーカルを力強く後押しした。

そして本作の最大のトレードマークとなったのが、ボブ・ハイルが開発した「トーク・ボックス(トーキング・モジュレーター)」の革新的使用である。ギターの音をビニール・チューブ経由で口の中で共鳴させ、まるでギターが人間の言葉を喋っているかのように歌わせるパフォーマンスが観客の熱狂を呼んだ。

時代の文脈

1970年代半ばのアメリカでは、FMラジオの普及とともにアリーナやスタジアムを巡る大規模なコンサート市場が急速に巨大化していた。スタジオ盤4作では商業的ブレイクを果たせずにいたフランプトンだったが、本作によってスタジオ録音の枠に収まりきらなかった卓越したギター・インプロヴィゼーションと親しみやすいポップ・センスがオーディエンスの熱気と完璧に融合した。

ライヴ盤が単なるベスト盤の代用ではなく、アーティストを一躍時代の頂点へと押し上げる最大の起爆剤となり得ることを証明した、70年代アメリカン・ロックのサクセス・ストーリーを象徴する作品となった。

後世への影響

本作の爆発的ヒットはレコード業界全体にライヴ・アルバムのブームを巻き起こし、KISSの『Alive!』やチープ・トリックの『at武道館』など、70年代後半における名作ライヴ盤のメガヒット潮流を決定づけた。

また「Show Me The Way」や「Do You Feel Like We Do」で聴かせたトーク・ボックスの活用は、ロックのみならずファンクや後のエレクトロニック・ミュージックに至るまでエフェクター表現の歴史に決定的な足跡を残した。さらに「Baby, I Love Your Way」は、1994年にレゲエ・バンドのビッグ・マウンテン(Big Mountain)によるカバーが世界的大ヒットを記録するなど、不朽のポップ・スタンダードとして愛され続けている。

サウンドと聴きどころ

アコースティックな弾き語りから始まる「Baby, I Love Your Way」や「All I Want To Be (Is By Your Side)」のメロウで親密な美しさと、ハードにドライヴするロック・ナンバーのダイナミックな対比が本作の醍醐味である。白眉は14分超に及ぶ「Do You Feel Like We Do」で、有名なメンバー紹介(「Bob Mayo on the keyboards, Bob Mayo!」)からトーク・ボックスを駆使した観客との壮大なコール&レスポンスへと雪崩れ込む展開は、70年代ライヴ・ロックの最高到達点として今なお圧倒的な高揚感を放っている。

評価・チャート

米ビルボード200で通算10週にわたり第1位を独占し、1976年の年間アルバム・チャートでも第1位を獲得。全米だけで800万枚以上(RIAA 8×プラチナ)、全世界で1,700万枚以上のセールスを記録した。シングル・カットされた「Show Me The Way」(全米6位)、「Baby, I Love Your Way」(全米12位)、「Do You Feel Like We Do」(全米10位)も軒並み大ヒットとなり、ロック史に燦然と輝く記念碑的アルバムとなった。

トラックリスト

  1. A1 Something's Happening 5:54
  2. A2 Doobie Wah 5:28
  3. A3 Show Me The Way 4:42
  4. A4 It's A Plain Shame 4:21
  5. B1 All I Want To Be (Is By Your Side) 3:27
  6. B2 Wind Of Change 2:47
  7. B3 Baby, I Love Your Way 4:43
  8. B4 I Wanna Go To The Sun 7:02
  9. C1 Penny For Your Thoughts 1:23
  10. C2 (I'll Give You) Money 5:39
  11. C3 Shine On 3:35
  12. C4 Jumping Jack Flash 7:45
  13. D1 Lines On My Face 7:06
  14. D2 Do You Feel Like We Do 14:15

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Peter Frampton

Peter Frampton

Peter Frampton(ピーター・フランプトン、1950年4月22日生まれ)は、イギリス・ケント州ベッケナム出身のロック・ギタリスト、シンガーソングライタ...

Peter Frampton のプロフィール・作品一覧
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