Various - Reimagining The Court Of The Crimson King (2024)
Various『Reimagining The Court Of The Crimson King』
2024年にPurple Pyramidから出た『Reimagining The Court Of The Crimson King』は、King Crimsonの1969年作『In the Court of the Crimson King』を再構築したトリビュート盤だ。オリジナルの全体像をなぞりつつ、複数のミュージシャンが曲ごとに参加する形で組まれている。盤のクレジットでは、2024年4月19日発売の作品として案内されている。
制作背景・エピソード
Bandcampの記載では、Todd Rundgren、Mel Collins、Jakko M. Jakszyk、Chris Poland、Ian Paice、Joe Lynn Turner、James LaBrie、Carmine Appice、Steve Hillageらが参加している。収録は元曲5曲に加え、「21st Century Schizoid Man」の別ヴァージョンとインストゥルメンタル版も含む構成。
曲ごとの編成もはっきりしていて、「21st Century Schizoid Man」にはTodd Rundgren、Arthur Brown、Mel Collins、Chris Poland、Ian Paiceが並び、「I Talk To The Wind」にはMel Collins、Django Jakszyk、Jakko M. Jakszyk、「Epitaph」にはAlan Davey、Paul Rudolph、Nik Turner、Adam Hamilton、Danny Faulkner、「Moonchild」にはJoe Lynn Turner、Marty Friedman、Jah Wobble、Chester Thompson、「The Court Of The Crimson King」にはJames LaBrie、Carmine Appice、Steve Hillageが参加している。曲単位で人選を変えた、オールスター型の企画盤という顔ぶれ。
Get Ready to ROCK!のDavid Randallは、この盤を「新しい価値を加える」よりも、熟練ミュージシャンが曲を楽しんで演奏する作品として捉えている。Todd RundgrenとArthur Brownの共演、「I Talk To The Wind」でのJakko M. Jakszykの役回り、「Moonchild」でのJoe Lynn TurnerとMarty Friedmanの組み合わせなど、参加者の並びそのものが聴きどころとして挙げられている。DPRPのCalum Gibsonも、Chris Polandの参加を含めて人選の妙に注目していた。
時代の文脈
元になった『In the Court of the Crimson King』は、1969年のプログレッシブ・ロック黎明期に出たKing Crimsonのデビュー作。AllMusicは「最も大胆なデビュー作の一つ」と評し、当時のシーンに強い印象を残した作品として扱っている。King Crimson自身の説明では、バンド名はPete Sinfieldの詞「The Court of the Crimson King」に由来し、初期編成は1969年1月13日に正式にKing Crimsonとして始動したとされる。
原盤は英国5位、米国28位まで上昇しており、今回の『Reimagining The Court Of The Crimson King』は、その古典を2024年の編成で再提示する企画として出てきた。AllMusicは原盤について「後に続くものの青写真になった」と述べている。
後世への影響
今回の再構築盤についてDPRPは、Kanye Westによるサンプリングに触れながら、長く参照されてきた作品の系譜の中に置いて紹介している。確認できる範囲では、原盤のほうがプログレ史の金字塔として扱われ、今回の企画盤はその楽曲群を現代の参加者で並べ直したものとして受け止められている。
レビューの評価は概ね3/5前後の中評価が中心。独自の再解釈を前面に出すというより、名曲群を豪華な布陣で素直に再演する内容として語られている。
トラックリスト
- A1 21st Century Schizoid Man
- A2 I Talk To The Wind
- A3 Epitaph
- B1 Moonchild
- B2 The Court Of The Crimson King