Yes - Tales From Topographic Oceans (1973)
Yes 1973

Yes - Tales From Topographic Oceans (1973)

Rock Prog Rock

Yes『Tales From Topographic Oceans』の記録

Yesの『Tales From Topographic Oceans』は、1973年にUKで出た2枚組アルバム。『Close to the Edge』ツアー中の構想から生まれ、録音は1973年7月から9月にかけて、ロンドンのモーガン・スタジオで行われた。プロデュースはエディ・オフォードとバンド自身。参加メンバーは、ジョン・アンダーソン、スティーヴ・ハウ、クリス・スクワイア、リック・ウェイクマン、アラン・ホワイトの5人編成で、ビル・ブルーフォードの後任として加入したホワイトにとって、最初のスタジオ・アルバムになっている。

制作背景と録音の経緯

発想のきっかけは、1973年3月の東京での『Close to the Edge』ツアー中にあった。ジョン・アンダーソンがパラマハンサ・ヨガナンダの『あるヨギの自叙伝』を読み、その脚注に出てくる4つのヒンドゥー教の聖典群、シュルティ、スムリティ、プラーナ、タントラに強くひかれ、それぞれを1曲ずつに対応させた4部構成の叙事詩を思いついたという。きっかけになった本は、同月のビル・ブルーフォードの結婚披露宴で、ジェイミー・ミュアがアンダーソンに薦めたものだった。

アンダーソンとスティーヴ・ハウはツアー中のホテルの部屋で夜遅くまで曲作りを続けた。ハウは、ジョンが何かを求めて自分に弾かせ、その場で採用が決まることがあったと振り返っている。ロンドンのマンティコア・スタジオで8週間リハーサルを重ねるうち、当初の4曲は2枚組にふくらんだ。録音は英国初の24トラック・テープ・マシンを備えたモーガン・スタジオで進められたが、この機材は故障が多く、修理による中断もたびたび起きたという。アンダーソンが田舎で録音したいと提案したことへの返答として、スタジオが花や家畜の模型、キーボードまわりの干し草の俵で農場風に飾られた、というエピソードも残っている。

一方で、リック・ウェイクマンは制作の方向性に不満を募らせていった。即興的で「フリーフォーム」な進め方では自分の出番が少なく、一部を「アヴァンギャルドなジャズ・ロック」のようだと語っている。こうした発言も、この作品の制作現場をよく伝える話として知られている。

時代の中での位置づけ

『Tales From Topographic Oceans』は、発売前の予約だけで7万5千枚に達し、英国で初めて予約だけでゴールド認定を受けたレコードになった。1973年12月7日のリリース時点で、Yesはすでに大きな人気を集めていたことが分かる。バンドは1973〜74年のツアーでこの2枚組全曲を演奏したが、ウェイクマンはツアー終了後に脱退を決め、1974年5月18日、25歳の誕生日に正式表明している。

当時の批評は大きく割れた。英『Sounds』誌は「深海からの煮え切らない物語」と見出しを付け、ローリング・ストーン誌のゴードン・フレッチャーは「サイケデリックな落書き」「装飾過多」と評した。一方で、後年の評価は別の方向に進み、AllMusicは「崇高なほど美しい音楽的パッセージ」を挙げている。

後世への広がり

ジャケットはロジャー・ディーン。Dominy Hamiltonの絵はがきコレクションから、ブリムハム・ロックス、ローガン・ロック、ストーンヘンジの石などを取り込み、アンダーソンの希望でチチェン・イッツァのマヤの神殿と、その背後の太陽も描かれた。2002年には、ローリング・ストーン誌の読者投票で「史上最高のジャケット・アート」に選ばれている。

メンバーの見方は後年まで分かれたままだった。アンダーソンは「いくつかの点で難しい作品だった」としつつ、約4分の3には満足していると語っている。ウェイクマンは、素晴らしい音楽的瞬間があることは認めながらも、2枚組の形式が冗長さにつながったという見方を崩していない。ハウは2023年に「まったくもって壮大」と述べ、『Tales』はYesの歴史を語るうえで外せない作品だと振り返っている。

なお、UK初版はマット仕上げの見開きジャケットで、Atlanticロゴのない特製ピクチャー・レーベル仕様。歌詞と曲名は見開き内側の黒地に印刷され、レーベルでは曲名の後半が省かれている。内袋には「PATENT NO· 1,125,555, MADE IN ENGLAND」の表記がある。こうした初版の仕様も、1973年盤ならではの要素になっている。

トラックリスト

  1. A The Revealing Science Of God - Dance Of The Dawn 20:27
  2. B The Remembering - High The Memory 20:38
  3. C The Ancient - Giants Under The Sun 18:34
  4. D Ritual - Nous Sommes Du Soleil 21:35

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

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Yesは、イングランド出身のロック・バンドだ。プログレッシブ・ロック、アート・ロック、シンフォニックな要素を取り入れたサウンドで知られ、世界的...

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