GQ - GQ Two (1980)
GQ『GQ Two』
1980年、Arista Recordsからリリースされたニューヨーク・ブロンクス出身の4人組ソウル/ファンク・グループGQのセカンド・アルバム。1970年代にThe Rhythm Makersとして下積みを重ねた彼らは、1979年にグループ名をGQ(Good Qualityの略称)へと改め、シングル「Disco Nights (Rock-Freak)」の爆発的ヒットとデビュー作のミリオンセラーで一躍トップスターへと躍り出た。本作はその熱気冷めやらぬ中で制作された注目の第2作である。
制作背景・エピソード
本作のレコーディングは、前作に引き続き敏腕プロデューサーのJimmy Simpsonを迎え、ニューヨークの名門Sigma Sound Studiosにて行われた。1979年後半から全米を覆った「ディスコ・バックラッシュ(反ディスコ運動)」の逆風が吹き荒れる中、メンバー自らが楽器を演奏し大半の楽曲を手掛けるセルフコンテインド・バンドとしての力量を前面に押し出した。その結果、Billboard R&Bアルバム・チャートで見事第9位のトップ10入りを果たし、一過性のディスコ・アクトではない本格派ソウル・バンドとしての真価を証明した。
サウンドと聴きどころ
前作譲りのタイトなダンス・グルーヴを継承しつつ、80年代初頭の洗練されたアーバン・ブギーと、甘美なスウィート・ソウルのエッセンスが完璧な調和を見せている。
アルバムのオープニングを飾る「Standing Ovation」は、Keith "Sabu" Crierの力強いスラップ・ベースとPaul Serviceの切れ味鋭いドラミングが牽引するアップテンポ・ブギー。華やかなホーンと躍動的な男女混成コーラスが絡み合い、全米R&Bシングル・チャート第12位を記録した。そして本作最大の聴きどころである「Sitting In The Park」は、前作の「I Do Love You」に続きシカゴ・ソウルの伝説Billy Stewartの1965年の名曲をカバーしたスウィート・ソウルの至宝。Emanuel "Rahiem" LeBlancのシルキーで甘やかなリード・ヴォーカルと極上のハーモニーが胸を打ち、R&Bチャート第9位のヒットを記録した。
さらに、唸るベースラインがフロアを揺らすアーバン・ファンク「Is It Cool」をはじめ、疾走感あふれる「Someday (In Your Life)」「Lies」、バンド名を冠したインスト的グルーヴ「GQ Down」、そして都会的な夜の叙情を湛えたバラード「Don't Stop This Feeling」に至るまで、バンドの高い演奏力と緻密なアレンジが随所に光っている。
時代の文脈
1980年は、70年代後半の過剰なディスコ熱狂が急速に沈静化し、ブラック・ミュージックが洗練されたエレクトリック・ファンク、ブギー、そしてアーバン・コンテンポラリーへと舵を切り始めた過渡期にあたる。本作はその歴史的転換点において、ダンス・フロア向けの快楽的なビートと、ストリートに根ざした伝統的なヴォーカル・グループの温もりを見事に融合させた傑作となった。
後世への影響
ディスコ・ブーム終焉の逆境を乗り越えて自立したバンドとしての地位を固めた本作は、80年代初頭のニューヨーク・アーバン・ファンク/ブギーの規範的アルバムとして長く愛され続けている。Emanuel LeBlancを中心とする洗練されたヴォーカル・プロダクションとグルーヴィなリズム・セクションは、後年のR&Bやグラウンド・ビート、ヒップホップにおけるサンプリングやカバーの源泉としても大きな影響を残した。
トラックリスト
- A1 Standing Ovation 5:32
- A2 Is It Cool 4:05
- A3 Someday (In Your Life) 4:56
- A4 Lies 5:19
- B1 GQ Down 3:56
- B2 Don't Stop This Feeling 4:59
- B3 Reason For The Season 3:41
- B4 Sitting In The Park 3:18
- B5 It's Like That 4:17
動画プレイリスト
このアーティストについて
GQ(G.Q.)は、ニューヨーク・ブロンクスで結成されたアメリカのグループだ。ファンク、R&B、ソウル、ディスコを軸に活動し、特に1970年代後半か...
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