Osibisa - Heads (1972)
Osibisa『Heads』
1972年にMCA Recordsから発表されたOsibisaの3作目のスタジオ・アルバム。ガーナとカリブ海諸国の出身者を中心に、1969年にロンドンで結成されたバンドが、前2作『Osibisa』『Woyaya』に続いて残した作品で、タイトル初出年のオリジナル盤は英国リリースだ。レーベル表記はMCA Records、カタログ番号はMDKS 8007。UK盤はゲートフォールド仕様で、初期プレスには前ポケットに茶色の厚紙補強材が封入されていた。
制作背景・エピソード
録音は1972年7月から8月にかけてロンドンの名門Air Studiosで行われた。プロデュースはロキシー・ミュージック等を手がけたジョン・パンターとバンド自身の共同クレジット。テディ・オセイがサックス、フルート、パーカッション、ボーカルを担当し、マック・トントーがトランペットとフリューゲルホルン、ソル・アマルフィオがドラムスとパーカッションを担当。そこにウェンデル・リチャードソンのギターとボーカル、スパルタカス・Rのベース、ロバート・ベイリーのキーボードが加わった黄金期ラインナップで記録されている。
前2作の世界ツアーを経て制作された本作のジャケットには、マイルス・デイヴィス『Bitches Brew』やサンタナ『Abraxas』を手がけた画家マティ・クラルワイン(Mati Klarwein)による幻想的な絵画が起用され、バンドの鮮烈なビジュアル・イメージを決定づけた。
時代の文脈
1970年代初頭のロンドンを拠点に、アフリカのハイライフやポリリズムと、英米のファンク、ソウル、ジャズ、プログレッシヴ・ロックを融合させたオシビサの流れの中で、『Heads』は3作目にあたる。制作背景の説明では、フェラ・クティのアフロビートの胎動やサンタナのラテン・ロックと並走する動きとして位置づけられている。
収録曲には、アメリカ・ツアーの経験を反映した「Sweet America」が含まれる。ロンドン録音でありながら、活動の舞台が世界へ広がっていた時期のバンドの勢いが、そのまま作品の中に刻まれている。
サウンドの特徴と聴きどころ
重層的なコンガやトーキング・ドラムが打ち鳴らすポリリズムと、ドライヴ感あふれるブラス・アンサンブル、ウェンデル・リチャードソンのファズの効いたロック・ギターが絡み合うスリリングなグルーヴが全編に炸裂している。躍動的なオープニング「Kokorokoo」、強烈なリフで押すファンキーな「Wango Wango」、祝祭感に満ちたコール&レスポンスが炸裂する圧巻の「Che Che Kule」、そしてハイライフとソウルが美しく融合した「Ye Tie Wo」や「Sweet Sounds」など、野性味と洗練されたアンサンブルが見事な調和を見せている。
後世への影響
この作品で特に名高いのが「Che Che Kule」。ガーナに古くから伝わる子供たちのコール&レスポンスの手遊び歌を、長尺のアフロ・ファンクへと組み替えた曲として知られる。世界中のDJやレア・グルーヴ愛好家からキラー・トラックとして扱われ、アフロ・ファンクやトロピカル・グルーヴの指標のひとつとなった。
また、ロックのフォーマットの中に本格的なアフリカン・パーカッションとブラス・セクションを組み込む彼らの手法は、後のアフリカン・ポップス、アシッド・ジャズ、ミクスチャー・ロックにも影響を与えた。本作は米Billboard 200で125位を記録し、70年代アフロ・ロックの金字塔的アルバムとして現在も世界中で高く評価されている。
トラックリスト
- A1 Kokorokoo 4:35
- A2 Wango Wango 4:31
- A3 So So Mi La So 3:13
- A4 Sweet America 4:21
- A5 Ye Tie Wo 4:17
- B1 Che Che Kule 6:28
- B2 Mentumi 3:47
- B3 Sweet Sounds 5:12
- B4 Do You Know 4:49
動画プレイリスト
このアーティストについて
Osibisaは、1969年にロンドンで結成されたアフロ・ポップ・バンドだ。アフリカ系4名とカリブ系3名のミュージシャンによって始まり、中心人物はガーナ...
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