Samuel Jonathan Johnson - My Music (1978)
Samuel Jonathan Johnson『My Music』
シカゴ出身のシンガー/キーボード奏者/作編曲家、Samuel Jonathan Johnsonが1978年にコロンビアから発表した唯一のスタジオ・アルバム。『My Music』は、本人の歌とキーボードを軸に、シカゴのソウル/ファンク人脈を集めて組み立てられた作品で、のちにレア・グルーヴやモダン・ソウルの文脈で語られるようになった盤である。
制作背景・エピソード
制作では、ジャズ・オルガン奏者として知られるJohnny Hammondがエグゼクティブ・プロデューサーを務め、名門チェス/カデットで多くの仕事を残したRichard Evansがオーケストレーションとアレンジを担当した。録音はシカゴのP.S.レコーディング・スタジオで行われ、ドラムにはMorris Jennings、ギターには100% Pure Poisonのリーダーとしても知られるDanny LeakeやRoss Trautらが参加している。シカゴのミュージシャンを中心にしたセッションとして組まれている点が、このアルバムの基本情報になっている。
収録曲では、オープニングのタイトル曲「My Music」が後年のサンプリングで大きく注目されることになる。荘厳なストリングスとピアノのイントロが、The Alchemistによってサンプリングされ、Jadakiss & Styles Pの「We Gonna Make It」(2001年)のビートとして使われた。
時代の文脈
1978年はディスコが強い時期で、その中でより洗練されたモダン・ソウルやアーバン・メロウ、ジャズ・ファンクの作品が数多く出た年でもある。『My Music』はコロンビアという大手レーベルから出た一枚だが、当時は大きなプロモーションに恵まれず、商業面では埋もれたとされている。とはいえ、収録曲には「Sweet Love」のようなモダン・ソウル/ブギーの楽曲や、Burt Bacharachの「What The World Needs Now Is Love」をメロウに再構築したカバー、さらに「Because I Love You」「You」といったミディアム・バラードが並び、全体としてシカゴ・ソウル系の人脈が作り上げた1978年作としてまとまっている。
Samuel Jonathan Johnsonにとっては唯一のスタジオ・アルバムであり、その点でもディスコ期のメジャー・ソウル作品の中で少し特別な位置にある。後年の再評価は、当時のヒット成績とは別のところで進んでいった。
後世への影響
1990年代以降、このアルバムはイギリスのレア・グルーヴ/モダン・ソウルの場面や、日本の「フリー・ソウル」「サバービア」のムーヴメントで取り上げられ、“究極のモダン・ソウル傑作”として扱われるようになった。さらに「Sweet Love」は、Theo Parrishらのディープ・ハウス/ダンス・クラシックのDJにも愛されたとされ、フロアで受け継がれている。
こうした再評価の中心にあるのが、タイトル曲のサンプリングと、「Sweet Love」のDJ/ダンス・フロアでの扱いである。オリジナル盤が埋もれた一方で、収録曲は別の世代の音楽の中で参照され続けている。
コロンビアのオリジナル盤は1978年リリースで、ラベルには「JC 35323」と記されている。リリース情報には、℗ © 1978 CBS Inc.、Manufactured by Columbia Records CBS Inc. / 51 W.52 Street, NY, NY. とある。
トラックリスト
- A1 My Music 5:42
- A2 What The World Needs Now Is Love 4:27
- A3 Sweet Love 2:34
- A4 Because I Love You 4:09
- A5 It Ain't Easy 3:52
- B1 You 4:11
- B2 Just Us 2:58
- B3 Yesterdays And Tomorrow 4:24
- B4 Thank You Mother Dear 2:58
- B5 Reason For The Reason 3:01
動画プレイリスト
このアーティストについて
Samuel Jonathan Johnson(サミュエル・ジョナサン・ジョンソン)は、アメリカ・イリノイ州シカゴ出身のシンガー・ソングライター、ピアニスト、キー...
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