Taxi Girl - Seppuku (1981)
Taxi Girl『Seppuku』
Taxi Girlの『Seppuku』は、パリで結成されたフレンチ・ニューウェイヴ/ポストパンク・バンドによる唯一のフル・アルバムとして、1981年にフランスで出た作品だ。バンドは1978年結成で、Daniel Darc、Mirwais、Laurent Sinclair、Stéphane Erard、Pierre Wolfsohnらを中心に活動し、1980年のシングル「Cherchez le garçon」で15万枚以上を売るヒットも記録している。
制作背景・エピソード
『Seppuku』は、ジャン=ジャック・バーネル(ストラングラーズ)がプロデュースし、1981年にロンドンのエア・スタジオとパリのスタジオ・アクアリウムで録音された。エンジニアはAndy Scott。制作の途中でベースのStéphane Erardが脱退し、ドラムのPierre Wolfsohnはアルバム発売前の1981年7月24日にコカインの過剰摂取で死去している。
そのため、録音はDaniel Darc、Mirwais、Laurent Sinclairの3人を軸に進み、ベースにはPhilippe Le Mongne、ドラムとパーカッションにはストラングラーズのJet Blackが加わって仕上げられた。ジャケット写真はジャン=バティスト・モンディーノの撮影で、黒い着物姿のアジア系の女性が日本刀を手にしたビジュアル。初回盤は四隅が閉じられた仕様で、刃物で切って開ける作りになっていた。タイトルどおりの“切る”仕掛けで、Daniel Darcはレコードにカミソリの刃を付けたかったとも伝えられている。同時に英語版も作られた。全エディションにポスターが付属し、裏面には「Printed in France」、レーベル面には「℗ 1981 Virgin France / Mankin Records」「Made in France」とある。
時代の文脈
発売後にはイギリスでストラングラーズのツアーの前座を務めている。
その後、1983年にLaurent Sinclairが脱退すると、Taxi GirlはDaniel DarcとMirwaisのデュオ編成になり、シングルを出しながら1986年に解散した。この時期の曲には、Daniel Darc自身の薬物との闘いを扱ったものが多いとされる。
後世への影響
『Seppuku』は、2017年にレ・ザンロキュプティブル誌が選んだ「フランスの史上最高のアルバム」で5位に入っている。1989年にはアナログとCDで再発された。現在もストリーミングや配信では聴けない。
メンバーのその後も注目された。Daniel Darcはソロで『Crèvecœur』などを残し、2013年2月28日に死去。Mirwaisはプロデューサーとして活動を広げ、マドンナの『Music』(2000年)、『American Life』(2003年)、『Madame X』(2019年)を手がけている。Laurent Sinclairは2019年9月に亡くなった。
トラックリスト
- A1 Les Armées De La Nuit 4:50
- A2 Viviane Vog 4:20
- A3 La Femme Ecarlate 4:55
- A4 N'importe Quel Soir 3:10
- A5 Avenue Du Crime 5:35
- B1 Musée Tong 5:45
- B2 John Doe 85 4:30
- B3 Les Damnés (Chant Des Enfants Morts) 4:55
- B4 Treizième Section 5:20