The Dukes Of Stratosphear - 25 O'Clock (1985)
The Dukes Of Stratosphear 1985

The Dukes Of Stratosphear - 25 O'Clock (1985)

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The Dukes Of Stratosphear『25 O'Clock』

XTCのメンバーが変名で立ち上げたThe Dukes Of Stratosphearによるミニ・アルバム。1985年、VirginのWOW 1番として英国で出たオリジナル盤で、のちの再発盤とは違ってこの初出盤にはバーコードがない。標準的なスリーブと白い内袋で発売され、B面最後の無題のトラック(B4)はロックト・グルーヴになっている。

制作背景・エピソード

この作品は、XTCのメンバーが1960年代後半のサイケデリック・ロックを、変名で再構成したものとして始まった。アンディ・パートリッジは1967〜68年頃のサイケデリックなシングルを好み、それを子ども向けノベルティ・レコードの「大人版」と捉えていたという。1979年にはデイヴ・グレゴリーとサイケデリックなアルバムを作る話もあったが、当時はVirginとの契約上の事情で実現しなかった。

1984年11月、予定していたMary Margaret O'Haraの仕事が流れ、空いた時間に形になったのがこのプロジェクトだった。Nick Nicelyの「Hilly Fields (1892)」にも刺激を受け、パートリッジは「Syd Barrettのようなことをやりたいとわかっていた」と振り返っている。制作には三つの決めごとがあり、1967〜68年の作法に従うこと、各曲2テイクまでにすること、当時の機材をできるだけ使うことだった。

プロデューサーのJohn Leckieが安いスタジオを見つけ、Virginはしぶしぶ5,000ポンドを貸した。録音とミックスは1984年12月、ヘレフォードのChapel Lane Studiosで2週間かけて行われた。XTCはドラマーのTerry Chambers不在のままだったため、デイヴ・グレゴリーの弟Ian Gregoryがドラムを担当した。完成したのは6曲だけで、制作費が安く済んだため、前払い金のうち1,000ポンドを返したという。パートリッジは、この期間を「スタジオでいちばん楽しかった」時間と述べている。

変名も印象的だ。パートリッジはSir John Johns、コリン・モールディングはThe Red Curtain、デイヴ・グレゴリーはLord Cornelius Plum、イアン・グレゴリーはE.I.E.I. Owenを名乗った。録音中はペイズリー柄の服を着て香りのキャンドルを灯していたという。パートリッジは、デイヴ・グレゴリーは「ちょっとDukesにのめり込みすぎた」と冗談を言っている。ジャケットもパートリッジが台所のテーブルで、色ペンと19世紀の書体のコピーを使って作ったものだ。

時代の文脈

1985年4月1日、エイプリル・フールの日にVirginから英国だけで発売され、1960年代末の失われた録音という触れ込みで出た。Virginは謎の新人として宣伝し、XTC側も当初は関与を否定している。「The Mole from the Ministry」のビデオはBBC Westの番組『RPM』のために制作され、XTCが初めて全面的に創作に関わったビデオになった。

曲ごとの由来もはっきりしている。タイトル曲「25 O'Clock」はThe Electric Prunesの「I Had Too Much to Dream (Last Night)」を踏まえたパスティーシュで、「Bike Ride to the Moon」はTomorrowの「My White Bicycle」をそのままなぞったもの。「The Mole from the Ministry」はスタジオで即興的に作られたビートルズ風の曲で、モールディングの「What in the World??...」ではビートルズの「Only a Northern Song」のようなテープ操作が使われている。パートリッジによれば、モールディング自身の好みはサイケデリアよりBlack SabbathやUriah Heepのようなヘヴィ・メタル寄りだったという。

英国では、正体が明かされる前から、XTC名義の前作『The Big Express』の倍の枚数を売り、アメリカでもかなり売れたとされる。翌1986年にはXTCがトッド・ラングレンのプロデュースで『Skylarking』を制作し、そのライナーにはDukesへの謝辞が入った。Dukesの時期に生まれた「Big Day」も、『Skylarking』で作り直されて収録されている。

後世への動き

1987年には予算1万ポンドで2作目『Psonic Psunspot』が作られ、こちらも英国ではXTCの『Skylarking』より売れたという。のちに2作は編集盤『Chips from the Chocolate Fireball』にまとめられ、2009年にはApe Houseからデモなどを加えた拡大版も登場した。2019年にはSteven Wilsonによる5.1チャンネル・ミックスを収めた『Psurroundabout Ride』も出ている。

パートリッジは、聴き手が本当の自分たちより架空の人格の方を好むのは「ちょっと悲しい」と語りつつ、年月とともにバンドが少しずつDukesになっていったとも認めている。XTCはその後、Dukesは「シャーベットの恐ろしい事故」で死んだと発表した。パートリッジは、Dukesは「冗談として、そして学生時代を彩ってくれたバンドたちへのお礼としてやった」と語っている。

評価面では、AllMusicが4.5つ星、The Encyclopedia of Popular Musicが5つ星、Pitchforkが7.7点を付けている。

トラックリスト

  1. A1 25 O'Clock 5:01
  2. A2 Bike Ride To The Moon 2:24
  3. A3 My Love Explodes 3:54
  4. B1 What In The World?? . . . 5:01
  5. B2 Your Gold Dress 4:38
  6. B3 The Mole From The Ministry 5:50
  7. B4 Untitled

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

The Dukes Of Stratosphear

The Dukes Of Stratosphear

The Dukes Of Stratosphear(ザ・デュークス・オブ・ストラトスフィア)は、イギリス・ウィルトシャー州スウィンドンで結成されたサイケデリック・ポ...

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