The Undisputed Truth - Face To Face With The Truth (1971)
The Undisputed Truth 1971

The Undisputed Truth - Face To Face With The Truth (1971)

Funk / Soul Funk Soul

The Undisputed Truth『Face To Face With The Truth』について

The Undisputed Truthは、Motownのプロデューサー、Norman Whitfieldが手がけたサイケデリック・ソウル・グループだ。Temptationsで試みていた実験性を、別の形で外に出すためのユニットとして1970年に動き出した経緯があり、初期Motownの中でもかなり異色の存在として知られている。本作『Face To Face With The Truth』は1971年作の2作目で、同年のデビュー作に続く位置づけ。US盤のGordyレーベル、品番G959Lのオリジナル盤で、インナースリーブには「The Motown Sound – The Sound of Young America」の表記が入る。

Temptationsの曲を別角度から聴かせる構成

このアルバムの核は、WhitfieldがTemptations向けに書いた、あるいはTemptationsが録音していた曲を、The Undisputed Truthの編成で組み替えている点にある。収録曲の多くが既視感のあるタイトルなのに、鳴り方はかなり違う。デビュー作と同じく、曲そのものよりも、音の置き方や間の作り方にWhitfieldの意図が出ている。

冒頭の「You Make Your Own Heaven and Hell Right Here on Earth」は、Temptations版よりも骨組みをむき出しにしたような入り方で、リズムの立ち上がりも遅い。「Ungena Za Ulimwengu (Unite the World)」ではテンポを落として、声の処理も含めてサイケデリックな質感を強めている。続く「Friendship Train」へそのまま熱を持ち込む流れも自然で、曲順のつながりにWhitfieldらしい設計が見える。

シングル曲とアルバムの軸

シングルとしては「You Make Your Own Heaven and Hell Right Here on Earth」が全米72位、R&B 24位を記録し、「What It Is?」も全米71位、R&B 35位まで上がった。グループ最大の知名度を持つ「Smiling Faces Sometimes」ほどの派手さはないが、この時期のThe Undisputed Truthを語るうえで外せない曲群だ。Billboard 200では114位、ソウル・アルバム・チャートでは16位。デビュー作より順位は下がったが、作品全体のまとまりはこちらを評価する声も多い。

「Superstar (Remember How You Got Where You Are)」は、Temptations版と並べて聴かれることの多い曲だ。こちらはWhitfield流の制作意図がよりはっきり出ていて、緊張感のある進行とボーカルの押し引きが前面にある。派手なコーラスで押すのではなく、少しずつ熱を上げていく作り。サイケデリック・ソウルの文脈で聴くと、音の密度よりも構成の妙が目立つ。

終盤の「What’s Going On」カバー

ラストの「What’s Going On」は、Marvin Gayeの代表曲を取り上げたカバーだ。James Jamersonのベースを軸に、原曲の社会性をそのままなぞるのではなく、やわらかい和解の感触に寄せた演奏になっている。The Undisputed Truthの作品の中では、Whitfieldの攻めた曲作りと、Motownの歌ものとしてのまとまりが同じ盤面に置かれていて、その対比がはっきり出る場面でもある。

この作品の位置づけ

The Undisputed Truthは、Temptationsの路線を拡張するための実験場として始まったグループだが、本作ではその性格がさらに明確になる。大きなアフロと白いメイクというビジュアルも含めて、当時のMotownの中ではかなり異質だった。しかも単なる奇抜さではなく、既存曲の再解釈でWhitfieldの制作手法を見せる役割がある。Motownの整ったソウル・サウンドと、70年代初頭のサイケデリックな感覚、その中間を行く作品として残っている。

USオリジナル盤は1971年表記のGordy盤で、タイトル初出年の資料と一致する。Motownのインナースリーブ付きという点も、当時の流通品としては特徴が分かりやすい。The Undisputed Truthの初期2作のうち、本作はより構成のまとまりがあり、Whitfieldのプロデュースの輪郭が見えやすい1枚として扱われている。

トラックリスト

  1. A1 You Make Your Own Heaven And Hell Right Here On Earth 6:50
  2. A2 What It Is? 4:57
  3. A3 Ungena Za Ulimwengu (Unite The World) / Friendship Train 8:50
  4. B1 Superstar (Remember How You Got Where You Are) 2:56
  5. B2 Take Me In Your Arms And Love Me 3:52
  6. B3 Don't Let Him Take Your Love From Me 5:25
  7. B4 What's Going On 9:21

動画プレイリスト

公開: 2026年10月
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