Arabs In Aspic - Progeria (2003)
Arabs In Aspic 2003

Arabs In Aspic - Progeria (2003)

Rock Prog Rock

Arabs In Aspic『Progeria』

ノルウェーのヘヴィ・プログレ・バンド、Arabs In Aspicが2003年にCDのみで出した初期作『Progeria』の2021年再発盤。オリジナルはトロンハイム周辺でライブを重ね、デモも多く作っていた時期の作品で、後年のキーボード主体の作風へ進む前段階にあたる。2021年盤はKarisma RecordsからのLP再発で、ゲートフォールド・ジャケットに黒いポリライン入りスリーブという仕様。

制作背景・エピソード

バンド自身の説明では、この時期は精力的に活動していた最中で、録音環境にも特徴があった。リハーサル場所がトロンハイムのヘルズ・エンジェルスのクラブハウス内にあり、警察がそれを快く思わなかったとされている。バンド名は、皆が愛聴していたKing Crimson『Larks’ Tongues in Aspic』に由来する別案を探す中で、eBayで見つけたクリケット本の題名「Arabs in Aspic」から取られたという。さらに、当時はBlack Sabbathのカバー・バンドとして始まっていたことが、音の骨格に強く反映されていると紹介されている。

こうした背景の通り、『Progeria』は完成された大作というより、初期衝動や当時の演奏環境がそのまま刻まれた作品として語られている。The Progressive AspectのNick Hudsonは、冒頭曲の後に続く「Silver Storm」以降を「驚くほど素晴らしいデビュー」と評し、重い土台の上にサイケデリアが積み上がる点を挙げた。さらに「Megalodon」については、Caravan的な引用感を含む重い展開に触れている。Eternal Terror LiveのJ.N.も、初期King Crimsonの土臭さ、Black Sabbathの陰鬱さ、Uriah Heep的なアレンジが混ざった作品として紹介している。

時代の文脈

『Progeria』は、トロンハイム発の70年代志向のヘヴィ・プログレ/プロト・ハードロックの出発点として位置づけられている。後年のArabs In Aspicは、よりキーボードを前面に出した洗練方向へ進むが、この段階ではヘヴィさとサイケデリアが前に出ている。レビューではBlack Sabbath、Hawkwind、Pink Floyd、Deep Purple、Uriah Heep、Atomic Rooster、Camelなどの影響が挙げられており、同時代のノルウェー・プログレの中でも、70年代のハードロックとプログレの要素を強く引き継ぐ立ち位置が見えてくる。

また、2021年の再発時には、過去作をまとめて聴き直す入口として受け止められ、デビュー作として高く評価された。Eternal Terror Liveは4.5/6の評価を付けている。盤としてはオリジナルCDからLP再発へと形を変えたが、作品そのものは初期の記録として扱われている。

後世への影響

直接的なカバーやサンプリングの記録よりも、再発による再評価が目立つ。2021年の再発盤によって、初期のArabs In Aspicを知る入口として改めて注目された。さらに、初期メンバーの一部はのちにトリビュート・バンドThe Flying Norsemenを始めたとされている。『Progeria』自体は、そうした後年の活動へつながる初期像として残っている。

トラックリスト

  1. A1 Progeria 1:47
  2. A2 Silver Storm 8:01
  3. B1 Shelob's Cave/The Great Shelob/Wizard In White 7:38
  4. B2 Megalodon 9:51

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

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Arabs In Aspicは、1997年にノルウェー・トロンハイムで結成されたプログレッシブ・ロック・バンドだ。中心人物はギター&ヴォーカルのヨースタイン・...

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