Brian Auger's Oblivion Express - Closer To It! (1973)
Brian Auger's Oblivion Express 1973

Brian Auger's Oblivion Express - Closer To It! (1973)

Rock Jazz Funk / Soul Funk Jazz-Rock

Brian Auger’s Oblivion Express『Closer To It!』

ブライアン・オーガー率いるブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレスが、1973年にRCA Victorから出したアルバム。ジャズ・ロックとファンクを軸に、オーガーがハモンド・オルガンとフェンダー・ローズを担った作品で、US盤はオレンジ・ラベルとDynaflexロゴの仕様になっている。盤のランアウトには、プレス工場を示す「I」の刻印がある。

制作背景・エピソード

本作は1973年3月、ロンドンのCBSスタジオで録音された。オーガーはトリニティ解散後、より商業性に縛られないジャズ・ロックを目指してOblivion Expressを結成しており、バンド名も「忘却」への最短ルートになぞらえたものだったという。最初は長続きしないだろうという冗談めいた命名だったが、そのままバンド名として定着した。

収録曲では、オープニングの「Whenever You're Ready」がベースのBarry Deanとの共作。ジャケットに使われた機関車のロゴは、オーガーの妻エラがデザインしたものとされる。アルバムの再発盤解説では、オーガーがこの時期までにジャズ、R&B、ファンク、ソウルといったアメリカ音楽からの影響を自分なりのフュージョンとしてまとめ上げていた、と触れられている。

時代の文脈

前作『Second Wind』は1972年にバンドとして初めて全米チャート入りしており、『Closer To It!』ではRCAがラジオ、プレス、Billboard広告で積極的に売り出した。ツアー中のニューヨーク周辺、トライステート地域でも集中的に宣伝が行われた結果、このアルバムはBillboardのジャズ、R&B、ロック各チャートに並んで入った。

イギリス出身で多人種編成のこのバンドが、アフリカン・アメリカンの音楽に根ざしたサウンドで米国市場に食い込み、ハービー・ハンコックのヘッドハンターズやアース・ウィンド&ファイアーとツアーを共にするまでになった。収録曲にはマーヴィン・ゲイの「Inner City Blues」と、レス・マッキャン&エディ・ハリスで知られる「Compared To What」のカバーも入っている。

後世への影響

オーガーの自作曲「Happiness Is Just Around The Bend」は、翌1974年にメイン・イングリディエントが『Euphrates River』でカバーし、そちらがヒットした。原曲よりもメイン・イングリディエント版のほうが広く知られている。

再発レーベルの解説では、本作はオーガーの最高傑作とされている。また2025年にはSoul Bank Musicからオリジナル・テープを用いたLP再発も行われた。「Voices Of Other Times」は、同じ再発紹介の中でサンプリングやループ向きの曲としてDJに推されている。

オープニングの「Whenever You're Ready」については、再発レーベルが作品を象徴するアンセミックな1曲として挙げている。

トラックリスト

  1. A1 Whenever You're Ready 6:20
  2. A2 Happiness Is Just Around The Bend 6:31
  3. A3 Light On The Path 4:56
  4. B1 Compared To What 7:53
  5. B2 Inner City Blues 4:31
  6. B3 Voices Of Other Times 5:56

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Brian Auger's Oblivion Express

Brian Auger's Oblivion Express

Brian Auger's Oblivion Express(ブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス)は、1970年にイギリス・ロンドンで結成されたジャズ・ロッ...

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