James Brown And The James Brown Band - Ain't It Funky (1970)
James Brown And The James Brown Band『Ain't It Funky』
1970年1月、King Recordsから出たジェームス・ブラウン名義のスタジオ・アルバム。『Ain't It Funky』は、1967年5月から1969年10月にかけてキング・スタジオやマイアミのクライテリア・スタジオで録音されたテイクをまとめた作品で、タイトル曲「Ain't It Funky Now (Parts 1 & 2)」を軸に、インストゥルメンタル中心で組み立てられている。アーティスト表記はJames Brown And The James Brown Bandだが、内容面ではJB本人がハモンドB-3オルガンを弾く構成が大きな特徴になっている。
制作背景・エピソード
このアルバムの核にあるのは、ジェームス・ブラウンがマイクを置き、オルガンで前面に出る点。クライド・スタブルフィールドとジョン・“ジャボ”・スタークスのドラム、ジミー・“チャンク”・ノーレンのギター、メイシオ・パーカーのアルトサックス、フレッド・ウェズリーのトロンボーンなど、JBファンクを支えた面々が並び、ボーカルを外したことで演奏の役割分担が見えやすい内容になっている。録音はキング・スタジオに加えて、マイアミのクライテリア・スタジオでも行われた。
バック・カバーには、アルバム後半について「“Cold Sweat”、“Give It Up Or Turnit A Loose”のような最新ヒットのインストゥルメンタル版や、“Nose Job”、“Use Your Mother”、“After You Done It”といった新曲を収録している」との説明がある。収録曲のうち「A1」と「B3」はGolo、「A2からB2、B4、B5」はDynatoneの出版。こうしたクレジットからも、複数の時期に録られた素材をまとめた構成が見えてくる。
時代の文脈
1960年代末から1970年代初頭にかけて、ジェームス・ブラウンは「Cold Sweat」や「Say It Loud - I'm Black and I'm Proud」を通じてヘヴィ・ファンクの文法を完成させた時期にあたる。本作は1971年のPolydor移籍の直前、いわばキング期の終盤に置かれるアルバムで、のちにブーツィー・コリンズらが加わる新生JB'sの前段階でもある。クラシック・ラインナップによる演奏がまとまって聴ける点は、この時期の記録として重要な位置づけになっている。
先行シングル「Ain't It Funky Now」はR&Bチャート3位を記録し、アルバム自体も米ビルボードのソウル・アルバム・チャートで5位、総合アルバム・チャートで43位まで上昇した。1970年にJBが出した4枚のアルバムの中では、最も高いチャート成績を残している。
後世への影響
本作は、ヒップホップ世代のDJやプロデューサーにとってサンプリングの素材として参照されてきた。とくに「Nose Job」はGang Starrをはじめ多くのアーティストがサンプリングしたとされ、「Give It Up Or Turn It A Loose」のインスト・テイクもB-Boy向けの定番として扱われている。ブレイクビーツやオールドスクール・ヒップホップの文脈で繰り返し引用されてきたアルバムとして挙げられることが多い。
収録曲の中では、9分超の「Ain't It Funky Now (Parts 1 & 2)」や、長尺ジャムの「Fat Wood」、そして「Cold Sweat」「Give It Up Or Turn It A Loose」のインスト版が中心的な聴きどころとして語られている。歌を外しても、JBバンドの編成と演奏の密度が前に出る一枚。
トラックリスト
- A1 Ain't It Funky Now (Parts 1 & 2) 9:26
- A2 Fat Wood (Parts 1 & 2) 9:15
- B1 Cold Sweat 5:17
- B2 Give It Up Or Turn It A Loose 3:45
- B3 Nose Job 2:30
- B4 Use Your Mother 3:25
- B5 After You Done It 3:28
動画プレイリスト
このアーティストについて
James Brown(ジェームス・ブラウン、本名James Joseph Brown Jr.)は、1933年5月3日にサウスカロライナ州で生まれ、2006年12月25日にアトランタで逝...
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