Hi-Gloss - Hi-Gloss (1981)
Hi-Gloss『Hi-Gloss』
Hi-Glossは、1981年にニューヨークのPrelude Recordsから出たスタジオ・プロジェクトのアルバム。固定メンバーのバンドというより、PreludeのプロデューサーだったGiuliano Salerniが立ち上げた企画として動いていて、中心曲「You'll Never Know」を軸にまとまった作品になっている。
制作背景・エピソード
このプロジェクトは1981年にGiuliano Salerniが始めたもので、「You'll Never Know」はSalerniとPhil Hurttの共作。二人がセッション・ミュージシャンを集めて制作したとされている。リード・ヴォーカルはBonita Taylor、バック・コーラスには後にスターになるLuther Vandrossや、セッション・シンガーのUllanda McCulloughが参加していた。
英Classic Pop誌は、この企画を「作家とミュージシャンのチームに名前だけを付ける」匿名性の高いプロジェクトとして紹介している。録音はニューヨークのEras RecordingとAlphan Internationalで行われ、ミックスはAlpha International、マスタリングはCBS Studios, N.Y.C.。アルバムのクレジットには、全曲がPhylmar Music (ASCAP)/GS Euroamerican (ASCAP)出版と記されている。
共作者のPhil Hurttは、スピナーズの「I'll Be Around」やリッチー・ファミリーの「The Best Disco in Town」でも知られるソングライター。そうした経歴を持つ人物が、Salerniと組んで「You'll Never Know」を書いている。
時代の文脈
1981年は、ディスコ・ブームが去った直後の時期。本作を出したPrelude Recordsは、1976年から1986年まで活動したニューヨークのインディペンデント・ダンス・レーベルで、同時期にはD Trainを擁し、Francois KevorkianがA&Rとして在籍、Shep Pettiboneのミックスも動いていた。『Hi-Gloss』は、そうしたPreludeの流れの中で出てきたアルバム。
アルバムは1981年秋にリリースされ、代表曲「You'll Never Know」と、シングル「I'm Totally Yours」を収録している。なお英国では「You'll Never Know」が先に広まり、アルバムはチャート入りしなかった。
後世への影響
「You'll Never Know」は、英国でヒットした後も、メロウ系のコンピレーションやラジオ局で長く扱われている。Classic Pop誌は、この曲のプロジェクト自体が今も謎めいたままだと触れている。
同誌は「You'll Never Know」を、ミッドテンポで踊れる一方、暗がりで見知らぬ者同士が身を寄せ合えるほどスムースな、ジャズの香りのするソウル・ナンバーと評し、そのプロダクションを「化粧ができるほどピカピカ」と表現している。アルバム全体についても、こうした磨き上げられた6曲を長尺のミックスで収めた作品として紹介されている。
チャートについて
シングル「You'll Never Know」は1981年8月に全英シングル・チャートで67位に初登場し、8週かけて上昇、4週連続でトップ20に入り、最高12位を記録した。英国では続くシングルはリリースされていない。
録音はEras RecordingとAlphan International、「You'll Never Know」の作者はGiuliano SalerniとPhil Hurtt、歌声はBonita Taylor、コーラスにはLuther Vandross。そうしたクレジットを追うだけでも、この一枚が当時のニューヨークの制作現場と強く結びついた作品だと分かる。
トラックリスト
- A1 You'll Never Know 5:25
- A2 It's Up To You 5:46
- A3 Cash 4:24
- B1 I'm Totally Yours 5:16
- B2 All Day, All Night 5:41
- B3 I Want Your Love To Last 5:23