A Taste Of Honey - A Taste Of Honey (1978)
A Taste Of Honey 1978

A Taste Of Honey - A Taste Of Honey (1978)

Funk / Soul Funk Disco

A Taste Of Honey / A Taste Of Honey(1978年)

A Taste Of Honeyのデビュー作『A Taste Of Honey』は、1978年にCapitol Recordsから出た、ディスコ期のR&Bを語るうえで外せない1枚だ。女性2人がベースとギターを担当しながら歌う編成で、当時のダンス・ミュージックの中でも見た目の印象がかなり強い。作品全体はファンク寄りのリズムを土台にしつつ、ディスコの推進力を前面に出した作りで、ロサンゼルスのクラブ・シーンから出てきたグループらしい空気がある。

グループはJanice-Marie JohnsonとPerry Kibbleを中心に結成され、Larry & Fonce Mizell兄弟の紹介でCapitolと結びついた。プロデュースもMizell兄弟が担当し、Sky High Productions名義でまとめられている。録音にはPasadena SoundsやSound Factory Westが使われ、ストリングス・アレンジはWade Marcusが担った。Capitolのスタジオで撮影されたライナー写真も残っていて、当時のメジャー作品としての体裁がきれいに整えられている。

代表曲「Boogie Oogie Oogie」

このアルバムを象徴するのは、やはり冒頭の「Boogie Oogie Oogie」だ。Janice-Marie JohnsonとPerry Kibbleの共作で、1978年9月にBillboard Hot 100で3週連続1位を記録した。R&Bチャートとディスコ・チャートでも1位を獲得し、全英3位、カナダ2位まで上がっている。Capitolにとっても大きなヒットで、同レーベル初のプラチナ認定シングルになった。アルバムの顔として十分すぎる実績だ。

曲の背景も印象に残る。空軍基地のクラブで演奏した夜、客の反応が鈍く、女性メンバーに対する露骨な視線や態度もあったことから、Johnsonが「踊れ」と強く迫るような曲として書いたという話が知られている。実際に聴くと、あの反復するベースラインとストレートなビートが、そうした現場の空気をそのまま押し返すように鳴っている。

アルバムの位置づけ

この作品は、A Taste Of Honeyにとっての出発点であり、同時に最も広く知られる時期の入口でもある。アルバムはBillboard 200で最高6位、R&Bアルバム・チャートで2位まで到達し、プラチナ・ディスクも獲得した。翌1979年のグラミー賞で最優秀新人賞を受賞していることからも、デビュー作としての存在感はかなり大きい。

収録曲の中では「Disco Dancin'」もシングル化されたが、こちらは「Boogie Oogie Oogie」ほどの勢いには届いていない。とはいえ、アルバム全体を通すと、ディスコの拍を軸にしながら、ソウルやファンクの骨格をしっかり残した作りになっていて、単発ヒットの集合ではなく、グループの輪郭が見える。

サウンドと時代感

1978年という時期は、ディスコが大衆的なピークにあった時代だが、この盤はその中でもかなりR&B寄りの手触りを持つ。Janice-Marie Johnsonのベース、Hazel P. Payneのギター、Perry Kibbleのキーボード、Donald Ray Johnsonのドラムスという役割分担が明快で、演奏の芯がはっきりしている。女性2人が前に立ちながら楽器も持つ編成は、同時代のディスコ・グループの中でも目を引く要素だった。

同じ時代のダンス・ミュージックと比べると、派手な装飾よりもリズムの押し出しが強く、Mizell兄弟らしい洗練されたプロダクションの中に、バンドとしての生っぽさが残る。そこがこのアルバムの聞きどころになっている。

盤の見どころ

提示されている盤は1978年のUSオリジナルで、Capitol RecordsのST-11754。ラベル表記はST-11754、ジャケットや背表紙ではST 11754と表記されている。コピーによってはピンクと白のハート形ハイプ・ステッカーが貼られていた。Capitolの1970年代後半らしい仕様で、同年のオリジナル盤として扱うのが自然だ。

総じてこのアルバムは、「Boogie Oogie Oogie」の一発だけで片づけるにはもったいない内容を持つデビュー作だ。ヒット曲の強さ、バンドの編成、Mizell兄弟の制作、Capitolのディスコ期の空気がまとまっていて、1978年のR&B/ディスコの現場感をそのまま切り取った作品として残っている。

トラックリスト

  1. A1 Boogie Oogie Oogie 5:37
  2. A2 This Love Of Ours 3:20
  3. A3 Distant 4:38
  4. A4 World Spin 3:42
  5. B1 Disco Dancin' 3:29
  6. B2 You 3:20
  7. B3 If We Loved 4:24
  8. B4 Sky High 5:04
  9. B5 You're In Good Hands 3:52

動画プレイリスト

公開: 2026年9月
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