Visitors - Visitors (1981)
Visitors『Visitors』
Visitorsの『Visitors』は、1981年にフランスのジャン=ピエール・マッシエラとクロード・ルモワーヌの流れで作られた作品で、同名の1974年作とは別内容の“第二のVisitors”にあたる。日本盤はNexus Internationalから出ており、録音はパリのStudio J. Jaurésで行われた。収録曲のクレジットでは、全曲がEditions Gavroche/Tubular出版となっている。
制作背景・エピソード
この1981年版『Visitors』は、スタジオ中心で組まれたプロジェクトとして進行した。ライブ活動は行われず、1981年4月にRocklandから発表されたという。参加者はマッシエラを含む多数のミュージシャンで、ベルナール・トレッリのギター、パトリック・アタリの歌とドラム、さらにゼウス・B・ヘルトのシンセサイザー、ロザール・リコボノのベース、パトリス・ヘリングルのギター、ドナルド・リボンのドラムといった編成が挙げられている。途中でゼウス・B・ヘルトが離れ、ジャン・リコボノが交代したという記述もある。
録音場所としては、パリのJean Jaurésスタジオに加え、アンティーブのStudio 16も関わったとされる。さらに「Mental Slavery」のベースラインは、マッシエラの旧作「Funky Feeling」のモチーフを流用していると紹介されている。制作の流れの中で、既存の素材が別の曲へ持ち込まれている点がこの作品の具体的な特徴になっている。
時代の文脈
1981年の本作は、ディスコ、スペース・ロック、電子音楽、グラム的な演出がまだ重なっていた欧州ポップの終盤に置かれる。とくにフランス、イタリア圏の宇宙的イメージを伴うロック/ディスコの文脈にあり、Rocketsの成功と近い場所で生まれた企画として語られている。制作面でも、Rocketsのプロデューサーとして知られるクロード・ルモワーヌが関わっている。
アーティストの流れで見ると、1974年版のVisitorsが実験的なプログレ寄りの内容だったのに対し、1981年版はダンス志向とロック感をあわせ持つ方向へ移っている。バンドというより、マッシエラとルモワーヌ周辺のプロジェクトとしてまとまった作品で、同時代の宇宙イメージを共有する作品群の一つとして位置づけられている。
後世への影響
冒頭曲「V-I-S-I-T-O-R-S ’81」は、後にコンピレーション『Psychoses Discoïd (1976–1981)』へ収録され、マッシエラのディスコ作品群の中で再び扱われた。近年はマッシエラ作品全体の再評価の流れの中で、Visitorsもカルト的なアンダーグラウンド・ディスコの一角として取り上げられている。
Bandcampの解説では、本作を「電子ロック、スペース・ディスコ、SFファンタジーの出会い」とし、ギターが前面にある点を指摘している。「V-I-S-I-T-O-R-S ’81」は反復するベース、パーカッション、シンセ、スキャット的なボーカルで構成されるとされ、「Everybody Now!」や「A-E-I-E-O」はロック面、「Joyo Can You Hear」の前後編はより暗く神秘的な側面を示すと整理されている。
チャート実績や大きなヒット記録については、今回確認できた範囲では具体的な数字は見当たらない。とはいえ、曲単位では「V-I-S-I-T-O-R-S ’81」が後年のコンピレーションに拾われたことが、この作品の残り方をよく示している。
トラックリスト
- A1 V-I-S-I-T-O-R-S '81 4:32
- A2 Everybody Now! 3:05
- A3 A-E-I-E-O 3:37
- A4 Reveille Toi - Svegliati - Get Up! 3:37
- A5 Mental Slavery 3:31
- B1 Joyo Can You Hear (Part 1) 3:53
- B2 Joyo Can You Hear (Part 2) 4:32
- B3 Don't Squeeze! 3:37
- B4 Try 3:43
動画プレイリスト
このアーティストについて
Visitors(ヴィジターズ)は、フランスのカルト的プロデューサー/コンポーザーであるジャン=ピエール・マシエラ(Jean-Pierre Massiera、通称JPM)...
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