Deep Purple - Shades Of Deep Purple (1968)
Deep Purple『Shades Of Deep Purple』日本盤(1973年)
Deep Purpleのデビュー・スタジオ・アルバム『Shades Of Deep Purple』は、1968年5月にロンドンのPye Studiosで録音された作品。収録曲は全8曲で、オリジナル曲とカバー曲を交えながら、クラシック音楽の引用や編曲を取り込んでまとめられている。日本では1973年9月にWarner Bros. Recordsから発売され、この盤には帯、補充票、そして大貫憲章によるライナー・ノーツと英語詞を収めたインサートが付属していた。
制作背景・エピソード
本作は、Deep Purpleの出発点にあたるアルバム。録音は1968年5月11日から13日までの短い期間に行われた。バンドの初期構想は“Roundabout”として始まり、元Searchersのドラマー、クリス・カーティスの発想からジョン・ロードとリッチー・ブラックモアが集められた経緯がある。その後、実質的な初期メンバーとしてジョン・ロード、リッチー・ブラックモア、ロッド・エヴァンス、ニッキー・シンパー、イアン・ペイスの布陣が固まった。
収録曲の中では「Hush」が特に重要で、ジョー・サウス作の曲をロック化したものとして知られる。この曲はシングルとして切り出され、アメリカでの突破口になった。マスターノートでは、初期3作における担当も整理されていて、リード・ギターがリッチー・ブラックモア、ボーカルがロッド・エヴァンス、オルガンがジョン・ロード、ドラムがイアン・ペイス、ベースとボーカルがニッキー・シンパーとなっている。
時代の文脈
1968年の英国ロックは、サイケデリアからハードロック、プログレッシブな方向へ移る途中にあった。本作はその境目に置かれる1枚として扱われている。Deep Purple自身も、当初はバニラ・ファッジのような、重くて鍵盤が前に出るサウンドを志向していたとされる。
発売順にも特徴がある。アルバムはアメリカでTetragrammaton Recordsから1968年7月に先行発売され、英国盤は同年9月にParlophoneから出ている。つまり、初期の広がり方には米英で差があった。本作はのちの『In Rock』へ向かう前段階としても位置づけられている。
後世への影響
「Hush」はDeep Purpleの定番曲となり、その後もライブで繰り返し演奏された。アルバム全体については、初期Deep Purpleの「クラシック音楽的要素+重いオルガン/ギター」という設計の原型として再評価されている。デモ曲「Shadows」は後年のコンピレーションでも拾われ、初期の作曲過程を示す資料として参照されてきた。
批評面では、AllMusicのBruce Ederが本作を「欠点はあるが “a hell of an album”」と評している。レビューでは「Help」や「Hush」のアレンジ、「One More Rainy Day」のポップさと独特のハーモニーが聴きどころとして挙げられている。商業面では、「Hush」がBillboard Hot 100で4位、『Shades Of Deep Purple』がBillboard 200で24位を記録している。
日本盤について
この1973年日本盤は、1968年のオリジナル作を後年に国内仕様で出し直したもの。Warner-Pioneer Corporation製で、価格は2,000円。オリジナルの米盤・英盤とは発売時期とレーベルが異なり、日本盤では帯や解説書が加わっている点が特徴になる。
トラックリスト
- A1 And The Address
- A2 Hush
- A3 One More Rainy Day
- A4(a) Prelude: Happiness
- A4(b) I'm So Glad
- B1 Mandrake Root
- B2 Help
- B3 Love Help Me
- B4 Hey Joe
動画プレイリスト
このアーティストについて
Deep Purpleは、1968年に結成されたイングランド出身のロック・バンドだ。ハードロック、プログレッシブ・ロック、クラシック・ロックの文脈で語られ...
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