Electric Light Orchestra - Electric Light Orchestra II (1973)
Electric Light Orchestra『Electric Light Orchestra II』
Electric Light Orchestraの2作目のスタジオ・アルバムが、米United Artistsから『Electric Light Orchestra II』として出たのが1973年。英Harvest盤では『ELO 2』の表記だが、このUS盤ではタイトルがそのまま別形で表記されている。録音はロンドンのAIR Studiosで行われ、ゲートフォールド仕様のジャケットに収められた。クレジット上では、A1、A2、B1、B2がAnne-Rachel Music Corp. / Yellow Dog Music, Inc. ASCAP、A3がArc Music Corp. BMIとなっている。
制作背景・エピソード
この作品は、ELOの初期編成が動いていた時期の記録でもある。公式バイオでは、バンドは1970年秋にBirminghamでRoy Wood、Jeff Lynne、Bev Bevanを中心に始まり、ストリングスやホーンを加えた編成で進んでいたとされる。ただし、本作のレコーディング直前にRoy Woodは脱退しており、その後はJeff LynneとBev Bevan側へ主導権が移っていく流れが確認できる。こうした経緯のなかで制作されたのが『Electric Light Orchestra II』。
代表曲のひとつ「Roll Over Beethoven」はChuck Berryの曲の再解釈で、後に英国でシングル・ヒットした。ELO公式の説明では、当時のバンドは「I Am the Walrus」の続きを目指すような発想で、ポップとクラシックを重ねる方向を持っていたという。収録曲の中では、この楽曲が外部の原曲をどう扱うかを示す例としても重要。
US盤のノートには、プレス工場の違いによるバリエーションも記されている。Research Craft製のものは2.875インチのプレスリングで識別でき、インナー・スリーブには青地でGreg Shawのライナーノーツが両面に入ったもの、白地に青文字の片面とライナーノーツ/歌詞のもう片面を持つものがある。さらに、フロントカバーには「© UAR Inc.」表記があり、UAロゴの左に®がない点も、別の米盤との違いとして挙げられている。
時代の文脈
1973年のELOは、バンド史の中でも転換点にあたる。ロイ・ウッド脱退後に、Jeff Lynne主導のELOへ移っていく途中の作品であり、初期の編成と発想がまだ強く残っている。プログレッシブ・ロックとシンフォニック・ポップが近づいていた時期に、弦楽入りのロックを前面に出したアルバムとして出たことは、当時のELOを理解するうえで外せない。
評価面では、Connolly & Co.が『ELO 2』を“classical rock at its most literal”と紹介している。Sputnikmusicのレビューでは、サウンド、曲作り、プロダクションが未成熟だとしつつ、「Roll Over Beethoven」が最も知られた曲として存在感を持つと述べられている。別の個人レビューでは、「Kuiama」が高く評価される一方、全体には粗さがあるという見方も示されている。なお、英国ではアルバムが最高35位、「Roll Over Beethoven」は英国6位、米国42位を記録した。
US盤には、他の形態としてUnited Artists Stereo-Tape Cartridge UA-EA040-GとCassette UA-CA-040-Gも用意されていた。1973年の同作が、LPだけでなく当時の複数フォーマットで展開されていたことも分かる。
トラックリスト
- A1 In Old England Town (Boogie #2) 6:51
- A2 Mama 7:00
- A3 Roll Over Beethoven 8:05
- B1 From The Sun To The World (Boogie #1) 8:17
- B2 Kuiama 11:14
動画プレイリスト
このアーティストについて
Electric Light Orchestra、通称ELOは、イングランド・バーミンガムで結成されたロック・バンドだ。The MoveのメンバーだったRoy WoodとJeff Lynneを...
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