Freeez - Southern Freeez (1980)
Freeez『Southern Freeez』
Freeezのファースト・アルバム『Southern Freeez』は、ロンドンで結成されたジャズ・ファンク・グループによる初期作で、中心人物はジョン・ロッカ。もともとは1980年末にロッカ主宰の自主レーベル、Pink Rhythm Recordsから出た作品で、後にBeggars Banquetが配給権を獲得し、1981年にUK盤として改めて広く流通した。録音はVineyard Studiosで行われている。
制作背景・エピソード
このアルバムは、クラブ・シーンで先に熱を帯びた作品を、インディー・レーベルが拾い上げた流れの中にある。オリジナルはPink Rhythm Recordsからのリリースで、その後にBeggars BanquetのBEGA 22として再登場した。表題曲「Southern Freeez」は、スリーブ表記では「(Butterfly)」のサブタイトルが付いている。また「Caribbean Winter」は、レーベル面で「Carrabean Winter」と綴られているが、スリーブ側の表記が正しい綴りとして扱われている。
参加ミュージシャンとしては、ジョン・ロッカのほか、イングリッド・マンスフィールド・オールマンが「Southern Freeez」でゲスト・ボーカルを担当している。アルバム全体では、フリーズの初期の編成による演奏と、ゲスト・ボーカルを含む形で作品が組み立てられている。
時代の文脈
1970年代末から1980年代初頭の英国では、ディスコの流れとパンク以後のクラブ文化の中で、国産のソウル/ジャズ・ファンクを軸にしたブリット・ファンクが広がっていた。Freeezは、Light of the World、Incognito、Hi-Tensionらと並ぶ存在として語られており、『Southern Freeez』はその動きの中で、アンダーグラウンドから全英チャートへ届いた作品として扱われている。
シングル「Southern Freeez」は全英シングル・チャートで最高8位を記録し、アルバムも全英アルバム・チャートで17位まで上昇した。インディーズ出自のブリット・ファンク作品としては、かなり早い段階で広い注目を集めた盤になっている。
後世への影響
タイトル曲「Southern Freeez」は、その後も長く参照され続けている。ジャイルス・ピーターソンがプレイし続けているほか、Madlib、Jamie xx、Coolio、Brandyらによってサンプリングや引用が行われたとされる。ブリット・ファンクの代表曲として扱われることが多く、クラブ・ミュージックやヒップホップ、R&Bの文脈でも名前が挙がる楽曲になっている。
収録曲では、「Mariposa」や「Caribbean Winter」、「Flying High」といった曲名も挙げられており、アルバム全体としてラテンやフュージョンの要素を含むジャズ・ファンク作品として紹介されている。『Southern Freeez』は、Freeezの初期キャリアを示す一枚であると同時に、後年まで残る楽曲「Southern Freeez」を中心に語られる作品でもある。
トラックリスト
- A1 Mariposa
- A2 Caribbean Winter
- A3 Easy On The Onions
- A4 Sunset
- B1 Flying High
- B2 Southern Freeez
- B3 Roller Chase
- B4 First Love
- B5 Finale