Roy Ayers - You Send Me (1978)
Roy Ayers『You Send Me』(1978)について
Roy Ayersの『You Send Me』は、1978年にPolydorから出たアルバム。ロイ・エアーズ自身のプロデュースに加えて、ヴォーカリストのCarla Vaughnが共同プロデューサーを務め、アルバム全編で歌っている。録音はニューヨークのSigma Sound StudioとElectric Lady Studioで行われた。
制作背景と曲の組み立て
この作品では、エアーズが自分のヴィブラフォンを意図的に控えめにしたとThe Second Discは伝えている。そのうえで、自作曲とよく知られたスタンダードを組み合わせた構成になっている。タイトル曲の「You Send Me」はサム・クックのカバーで、エアーズ自身のスキャットとVaughnのヴォーカルに、ストリングスとバック・コーラスを重ねた長尺の仕上がり。9分近い「ソウルの大作」として紹介されている。
「And Don’t You Say No」はVaughnとの共作。「Can’t You See Me?」は、この時期のエアーズ作品で作曲やアレンジに多く関わったEdwin Birdsongとの共作だ。「Get On Up, Get On Down」はBruce Fisher、Stan Richardsonとの共作で、「Everytime I See You」はOnaje Allan Gumbsの曲。参加ミュージシャンは、ドラムスにBernard PurdieとDennis Davis、サックスにJusto Almario、キーボードにPhilip Woo、ベースにKerry TurmanとWilliam Allen、ギターにChuck Anthony。ヴォーカルにはVaughn、Fisher、Richardsonのほか、Merry Claytonも加わっている。
1978年という位置づけ
1970年代のエアーズはPolydorでジャズ・ファンクの先駆者として活動し、「トータル・ミュージック」という考え方を掲げていたとされる。『You Send Me』が出た1978年はディスコが大きな存在感を持っていた時期で、このアルバムにもその要素が入っている。「Get On Up, Get On Down」と「Can’t You See Me?」は、特にディスコ色が濃い曲として挙げられている。同じ1978年には、エアーズのプロデュースでUbiquity名義の『Starbooty』もリリースされている。
当時のBay State Banner紙は、エアーズが「またしてもあらゆる要素を押さえた見事なLPを作り上げた」と評している。商業面では、Billboard 200で48位、R&Bアルバム・チャートで16位、ジャズ・チャートで4位を記録し、Polydor時代の作品としては好成績を残した。「Get On Up, Get On Down」はソウル・シングル・チャートで56位まで上がっている。
後世へのつながり
後年の文脈では、エアーズの音楽全体がヒップホップやR&Bのアーティストにサンプリングされてきたことで知られる。『You Send Me』については、「Can’t You See Me?」がエアーズの代表的なディスコ・ジャムの一つとして挙げられている。エアーズ自身は2025年3月に84歳で亡くなったが、このアルバムは1978年の作品として、彼のPolydor期を語るうえで外せない一枚になっている。
トラックリスト
- A1 You Send Me 8:28
- A2 I Wanna Touch You Baby 4:21
- A3 Can't You See Me? 6:07
- B1 Get On Up, Get On Down 4:23
- B2 Everytime I See You 3:37
- B3 Rhythm 4:50
- B4 And Don't You Say No 3:23
- B5 It Ain't Your Sign, It's Your Mind 3:07
動画プレイリスト
このアーティストについて
Roy Ayersは、1940年9月10日にロサンゼルスで生まれたヴィブラフォン奏者、作曲家、プロデューサーだ。2025年3月4日にニューヨークで84歳で亡くなった...
Roy Ayers のプロフィール・作品一覧Roy Ayers の他のレビュー