Cerrone - Love In C Minor (1976)
Cerrone 1976

Cerrone - Love In C Minor (1976)

Funk / Soul Disco

Cerrone『Love In C Minor』

フランスのドラマー/プロデューサー、Marc Cerroneによるソロ・デビュー作。1976年にフランスのMalligatorから出た本作は、CerroneがKongasでの活動を経て、自身の名義で動き出した最初期の1枚でもある。タイトル曲「Love In C Minor」を軸に、長尺のディスコ・トラックを前面に押し出した構成になっている。Kongas時代、Barclayからは「ラジオでかかりたいなら、レコードでそんなドラムの叩き方はできない」と言われていたが、本人は「キャリアの終わりだと思っていた時期に作ったので、やりたいことだけをやった」と振り返っている。

制作背景と録音の経緯

録音は1976年9月から10月にかけて、ロンドンのTrident Studiosで行われた。共同プロデューサー兼共作者は、Kongas時代からの協力者Alec R. Costandinos。本作が2人の最後の共同作業になったという。演奏面ではDon Ray(キーボード)、Mo Foster(ベース)、Tony Carr(パーカッション)、Hughie Burns(ギター)が参加し、コーラスにはMadeline BellやStephanie De Sykesらが加わった。

Cerroneは、まずドラムとベースを録ってから、そこに音を「積み上げて」いく方法を取ったと語っている。ドラムはミックスの前面に大きく置かれた。コーラス録りでは、女性シンガーたちにシャンパンを差し入れたエピソードも残っている。彼女たちはエルトン・ジョンやジェネシスのバックも務めていた歌手で、仕上がりを聴いて「このままにすべき」と反応したという。

タイトル曲は16分半ほど録音され、当初は6〜7分ほど削るつもりだったが、Cerroneは通して聴いたうえで「ラジオでかかることなんて気にしていない」と何も切らず、A面全体を使った。B面には、1966年のLos Bravos「Black Is Black」のカバーと、オリジナル曲「Midnite Lady」を収録。アルバム中でCerrone/Costandinos作ではない曲はこのカバーのみだった。

フランスのレコード会社はどこも契約に応じず(2015年の再発盤の解説によれば、16分もビートと喘ぎ声が続く曲をラジオがかけるはずがないと考えられたため)、Cerroneは自らMalligatorを立ち上げて約5,000枚を自主プレスした。パリのレコード店や卸に売り込み、女性のヌードをあしらったジャケットも物議を醸した。

時代の文脈

本作は、1975年のDonna Summer「Love To Love You Baby」に続く、官能的な長尺ディスコの流れの中に置かれている。ただし、PopMattersは当時のクラブで「明らかな先達であるその曲を含め、どれとも違うものだった」と評している。Cerrone自身は、ラジオでかかるかどうかを気にせず、クラブのための音楽を作るつもりだったと振り返っている。

フランス盤の流通には転機があった。ニューヨークの業者に返送するはずだったBarry Whiteのアルバムの代わりに、本作の箱が誤って送られたことで、ジャケットに惹かれたDJたちがクラブでかけ始めた。そこから評判が広がり、WBLS-FMのDJ、Frankie Crockerは独自のカバー版をCasablancaから出している。Cerroneはその後、CannesのMIDEMでWEAフランスの幹部に勧められてAtlanticへ持ち込み、Ahmet Ertegunと会ってその場で契約を提示された。Ertegunに「どこからこのアイデアを?」と聞かれ、「アイデアなんてない」と答えたという。

米国盤は1977年初めにAtlantic傘下のCotillionから、ヌードを避けた別ジャケットで発売された。タイトル曲のシングルはCrockerのカバー版と同じ週にBillboard Hot 100へ初登場し、Cerroneの版の方が10位上まで上がってトップ40入りを果たした。R&Bチャートにも入り、英国でもCerroneにとって初のトップ40ヒットとなった。Cerroneはこのあと『Cerrone's Paradise』、続く『Supernature』へ進み、1978年のBillboard Disco Forumではディスコ・アーティスト・オブ・ザ・イヤーなど6部門を受賞することになる。

後世への影響

タイトル曲「Love In C Minor」は、1996年に新リミックスが米国のダンス・チャートに再登場し、英国チャートにも1週入った。CerroneはGiorgio Moroderらと並ぶユーロ・ディスコの重要人物とされ、その音楽はThe Avalanches、Bob Sinclar、Beastie Boys、Run-DMCらにサンプリングされている。

Billboardは1977年2月26日号で、この曲を「ストリングスと女性ヴォーカルのハーモニーを伴う15分のディスコ大作」と紹介した。曲は女性コーラスの戯れるような会話で始まり、ドラム、ストリングス、パーカッションが重なっていき、後半にはワウ・ギターやサックス・ソロも現れる。PopMattersは、やわらかな女性の声と脈打つビート、パーカッションの炸裂を組み合わせた「快楽の組曲」と表現している。

トラックリスト

  1. A Love In 'C' Minor 16:08
  2. B1 Black Is Black 5:52
  3. B2 Midnite Lady 7:28

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Cerrone

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Cerroneは、フランス出身のディスコ/エレクトロニック系アーティストだ。ソングライター、プロデューサー、レーベル運営、アレンジ、ドラムまでこな...

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