Slave - Stone Jam (1980)
Slave 1980

Slave - Stone Jam (1980)

Funk / Soul Funk Disco

Slave『Stone Jam』(1980)

オハイオ州デイトン出身のファンク・バンド、Slaveが1980年にアトランティック傘下のCotillionから発表した通算5作目のスタジオ・アルバム。スティーヴ・ワシントンを中心に結成され、ヘヴィなオハイオ・ファンクの代表格として君臨してきた彼らが、80年代初頭の洗練されたアーバン・ブギー/エレクトロ・ファンクへと見事な進化を遂げた金字塔である。録音はニューヨークのAtlantic Studios、マスタリングはSterling Soundで行われ、プロデュースはジミー・ダグラス(Jimmy Douglass)とバンド自身のSlave Ball And Chain Productionsが手掛けた。

制作背景・エピソード

本作の制作期は、バンドにとって大きなメンバーチェンジの過渡期でもあった。結成の中心人物であるスティーヴ・ワシントンをはじめ、カート・ジョーンズやスターリーナ・ヤングが別プロジェクトであるAurraの結成へと動き出していたが、本作ではドラマーのスティーヴ・アリントン(Steve Arrington)がリード・ヴォーカルとして前面に立ち、唯一無二の存在感を発揮した。

さらに、名手マーク・アダムス(Mark Adams)による重厚無比なスラップ・ベースが楽曲全体を強力に牽引。タイトなドラムス、鋭いギター・カッティング、煌びやかなシンセサイザーと分厚いホーン・セクションが完璧なアンサンブルを結実させ、バンドの歴史上もっとも研ぎ澄まされたファンク・サウンドを生み出した。

時代の文脈

1980年は、70年代の骨太で泥臭いオハイオ・ファンクが、洗練されたアーバン・ブギーへと洗練されていった重要な時期。Slaveはその先頭に立ち、ソリッドなダンス・グルーヴと都会的なメロウネスを高度に融合させた。CotillionレーベルにおいてもSister SledgeやMass Productionらとともに、80年代初頭のブラック・ミュージックを象徴する一枚となった。

アルバムは見事に全米レコード協会(RIAA)からゴールド・ディスク(50万枚以上)に認定。米ビルボードのトップ・ソウル・アルバム(R&B)チャートで5位、Billboard 200で36位を記録する大ヒットを達成した。

後世への影響

収録曲「Watching You」は、ブラック・ミュージック史に燦然と輝く不朽のファンク・クラシック。シングルとしてもR&Bチャート6位(Hot 100で78位)を記録したが、後世に与えた影響は計り知れない。1993年にはスヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)がGファンクの金字塔「Gin and Juice」(Dr. Dreプロデュース)のサビで本曲のメロディと歌詞を引用・補間し、世界的な大ヒットを記録した。

さらにA Tribe Called Questをはじめとする数多くのヒップホップ/R&Bアーティストにサンプリングされ、西海岸Gファンクのサウンド・デザインに決定的なインスピレーションを与え続けている。また、爽快な「Feel My Love」(R&Bチャート22位)やメロウな「Dreamin'」「Starting Over」、強烈な表題曲「Stone Jam」に至るまで、現在もダンスフロアを熱狂させ続ける80'sファンクの最高峰である。

トラックリスト

  1. A1 Let's Spend Some Time 4:39
  2. A2 Feel My Love 4:28
  3. A3 Starting Over 4:43
  4. A4 Sizzlin' Hot 5:07
  5. B1 Watching You 4:41
  6. B2 Dreamin' 4:19
  7. B3 Never Get Away 5:09
  8. B4 Stone Jam 6:43

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Slave

Slave

Slaveは、1975年にオハイオ州デイトンで結成されたファンク・バンドです。トロンボーン奏者のFloyd Millerと、トランペット奏者でソングライター、プ...

Slave のプロフィール・作品一覧

Slave の他のレビュー

Share
戻る

あわせて聴きたい "Disco"

toast