Marcos Valle - Marcos Valle (1983)
Marcos Valle 1983

Marcos Valle - Marcos Valle (1983)

Jazz Funk / Soul Latin Boogie Funk MPB

Marcos Valle『Marcos Valle』(1983)

ボサノヴァ第2世代の旗手としてデビューし、常に時代の先端を行くサウンドを開拓し続けてきた鬼才マルコス・ヴァーリ(Marcos Valle)が、1983年にブラジルのSom Livreから発表したセルフタイトル作『Marcos Valle』(通称『Estrelar』)。1970年代末から1980年代初頭の米国ロサンゼルス滞在期に培った極上のAOR/メロウ・ソウルのフィーリングを携えて母国へ凱旋し、ブラジリアン・ブギー/エレクトロ・ファンクの最高峰を打ち立てた大名盤である。

「Estrelar」の熱狂と健康美のアンセム

本作を語る上で欠かせないのが、ブラジル全土で社会現象的な大ヒットを記録したオープニング・トラック「Estrelar(エストレラール)」。実兄パウロ・セルジオ・ヴァーリ(Paulo Sérgio Valle)が作詞を手掛けたこの楽曲は、当時一大ブームとなっていたエアロビクスやフィットネス、健康的な肉体の美しさをテーマに据え、弾むようなスラップ・ベース、切れ味鋭いホーン、そして一度聴いたら忘れられないキャッチーなメロディが炸裂する究極のブギー・アンセムである。当時のテレビ番組やラジオを席巻し、現在でもブラジルの国民的ポップ・クラシックとして世代を超えて愛され続けている。

黄金コンビ、リンカーン・オリヴェッティ&ホブソン・ホルヘの参加

サウンドの骨格を決定づけたのは、1980年代ブラジル音楽界の屋台骨として無数のディスコ/ファンク名作を生み出した名プロデューサー/アレンジャー・チーム、リンカーン・オリヴェッティ(Lincoln Olivetti)とホブソン・ホルヘ(Robson Jorge)の全面参加である。彼らの十八番であるタイトなシンセサイザーのシーケンス、パンチの効いたブラス・セクション、そして洗練を極めたリズム・プロダクションが、マルコスの洒脱なソングライティングと完璧に融合を果たしている。

名曲のブギー化とアルバムの充実

本作の大きな聴きどころとなっているのが、自身の過去の名曲の大胆な再解釈である。1960年代に世界的なスタンダードとなった自身のボサノヴァ代表曲「Samba de Verão(サマー・サンバ)」を、クールで都会的なアーバン・ブギーへとアップデートしたセルフ・カバー(A3)や、名曲「Viola Enluarada」のメロウな80sソウル・リメイク(B5)は、自身のルーツと最新のダンス・グルーヴを見事に架橋している。さらに「Fogo Do Sol」「Para Os Filhos De Abraão」「Dia D」に至るまで、サンバの躍動感とモダン・ファンクの快楽が高次元で同居するトラックが並ぶ。

世界的な再評価とエバーグリーンな輝き

近年の世界的なブラジリアン・ブギー、シティ・ポップ、バレアリック・リバイバルにおいて、本作は最も入手困難かつ熱烈にウォントされるマスターピースとして世界中のトップDJやコレクターから絶賛を浴びている。リオデジャネイロの太陽と潮風、そして80年代初頭のモダンなダンス・ビートが眩い輝きを放つ、ブラジル音楽史屈指の傑作である。

トラックリスト

  1. A1 Estrelar 5:12
  2. A2 Fogo Do Sol 3:42
  3. A3 Samba De Verão 3:56
  4. A4 Para Os Filhos De Abraão 4:12
  5. A5 Naturalmente 4:02
  6. B1 Tapa No Real 4:09
  7. B2 Tapetes, Guardanapos, Cetins 3:35
  8. B3 Dia D 3:35
  9. B4 Mais Que Amor 4:27
  10. B5 Viola Enluarada 4:35

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Marcos Valle

Marcos Valle

Marcos Valle(マルコス・ヴァーリ)は、1943年9月14日にリオデジャネイロで生まれたブラジルのシンガー/ソングライター/レコード・プロデューサー...

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