Kleeer - License To Dream (1981)
Kleeer『License To Dream』
ニューヨーク出身の4人組ファンク/ポスト・ディスコ・バンド、Kleeerが1981年にAtlanticから発表したサード・アルバム。グループは1970年代初頭にPipelineやThe Jam Band名義で活動し、伝説のプロデューサーであるパトリック・アダムスのスタジオ・ワーク(ユニバーサル・ロボット・バンドなど)も支えた実力派ミュージシャン集団。1979年にKleeerとして正式デビューを果たし、本作はその初期キャリアの集大成となる一枚である。
制作背景・エピソード
本作のプロデュースは、Kleeer自身とAtlantic Studiosの著名マスタリング・エンジニアであるデニス・キング(Dennis King)が共同で担当。録音・ミックス・マスタリングはすべてニューヨークの名門Atlantic Studiosで行われた。プロダクション・クレジットには「A Jadar Production」が記されている。
参加メンバーは、ウッディ・カニンガム(Woody Cunningham:リード・ヴォーカル/ドラムス)、ノーマン・ダラム(Norman Durham:ベース/シンセサイザー/ヴォーカル)、リチャード・リー(Richard Lee:ギター)、ポール・クラッチフィールド(Paul Crutchfield:パーカッション/ヴォーカル)の4人。鉄壁のバンド・アンサンブルを軸に、シンセサイザーを巧みに配したタイトでスペーシーなエレクトロ・ファンクを完成させた。
時代の文脈
1981年は、70年代のオーケストラルなディスコから、シンセサイザーとエレクトリック・ベースを前面に押し出した80年代型のアーバン・ブギー/エレクトロ・ファンクへと、ニューヨークのクラブ・サウンドが劇的に変化した過渡期。Kleeerはパトリック・アダムス譲りのエレクトロニックな先進性と、生演奏の骨太なファンク・アンサンブルを高度に融合させ、ラリー・レヴァン率いるパラダイス・ガラージをはじめとするニューヨークの最先端ダンスフロアで熱烈な支持を集めた。
アルバムは米ビルボードのR&Bアルバム・チャートで13位、Billboard 200で81位まで上昇し、グループにとってキャリア最高峰のチャート実績を記録した。
後世への影響
収録曲のなかで最も名高いのが、8分を超える長尺のファンク・アンセム「Get Tough」。力強いドラム・ブレイクと地を這うようなシンセ・ベースが炸裂する初期エレクトロ・ファンク/ブギー屈指の金字塔として知られ、米ビルボードのダンス・クラブ・チャートで5位、ホット・ソウル・シングル(R&B)で15位のヒットを記録した。
さらに、Kleeerのカタログ全体が放つ独特のシンセ・ファンク感は、後に2PacやDJ Quikら西海岸ヒップホップ勢によるサンプリングを通じてGファンクの源流としても再評価された。「Get Tough」の破壊力あるグルーヴに加え、疾走する「Running Back To You」やスティール・ドラム調の音色が楽しい「De Kleeer Ting」、甘美なアーバン・ソウル「Say You Love Me」など、80年代初頭のニューヨーク・サウンドの真髄が詰まった名盤である。
トラックリスト
- A1 De Kleeer Ting 4:41
- A2 Running Back To You 7:22
- A3 Sippin' & Kissin' 4:15
- A4 Hypnotized 3:40
- B1 License To Dream 4:45
- B2 Get Tough 8:17
- B3 Say You Love Me 4:41
- B4 Where Would I Be (Without Your Love) 4:22
動画プレイリスト
このアーティストについて
Kleeerは、ニューヨークを拠点に活動したアメリカのファンク/ディスコ・バンドだ。結成は1972年で、もともとはボルティモアからニューヨークへ移る流...
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