War - War (1971)
War 1971

War - War (1971)

Funk / Soul Funk Rhythm & Blues

War / War(1971年)

カリフォルニア州ロングビーチを拠点にしたウォーが、Eric Burdonとの活動を経て自分たちの名義で出した初のアルバムが『War』。1971年3月にUnited Artists Recordsから発表され、タイトル通りバンド名をそのまま掲げた一枚になっている。プロデュースはJerry Goldsteinとバンド自身。録音はロサンゼルスとサンフランシスコのWally Heider Recording Studioで行われた。

制作背景・エピソード

もともとウォーは、Nightshiftという名前で活動していた時期があり、元R&Bカバー・グループのThe Creatorsから発展したバンドだった。Jerry Goldsteinが彼らを見いだし、Eric Burdonと引き合わせたことで、Eric Burdon & Warとしての活動が始まる。その流れで「Spill The Wine」のヒットと2枚のアルバムを残したあと、ヨーロッパ・ツアー中にBurdonが突然脱退し帰国。本作は、残された7人が単独で制作した再出発作として位置づけられる。

参加メンバーは、Lonnie Jordan、Howard E. Scott、Lee Oskar、B.B. Dickerson、Harold Brown、Papa Dee Allen、Charles Millerの7人。編成にはオルガン、ギター、ハーモニカ、ベース、ドラム、パーカッション、サックスとフルートが並び、各人がボーカルも分担している。Burdon脱退後も関係は続いており、ジャケットのアートワーク・コンセプトにはBurdonの名前がクレジットされている。初回プレスには、Warのコンサートで1ドル引きになる「Official War Bond」クーポンも封入された。

収録曲では「Lonely Feelin'」がシングルとして切られたほか、「Sun Oh Son」「War Drums」「Fidel's Fantasy」などが並ぶ。とくに「Fidel's Fantasy」は、冷戦下のキューバ情勢を風刺したポエトリー・リーディング調の長尺曲として紹介されている。

時代の文脈

1971年のアメリカでは、公民権運動、反ベトナム戦争運動、ブラック・パワー・ムーヴメント、チカーノ・ムーヴメントが重なっていた。黒人、白人、ラテン系のメンバーが混在するウォーの構成は、そのまま当時の街の空気と接続していた。Eric Burdonのバック・バンドという見られ方から離れ、バンド単独で動き始めた最初の作品として、『War』は重要な位置を占める。

このアルバムのあとには『All Day Music』(1971年)、さらに全米年間アルバム・チャート1位を記録した『The World Is a Ghetto』(1972年)へと続く。『War』は、その黄金期に入る直前の足場になった一作として語られている。チャート面では、BillboardのR&Bアルバム・チャートで26位、Billboard 200で190位を記録した。

後世への影響

Lee Oskarのハーモニカ、Papa Dee Allenのパーカッション、太いベースラインを軸にしたウォーのサウンドは、後のラテン・ファンク、ジャズ・ファンク、そしてチカーノ・コミュニティのローライダー・カルチャーと結びついていく。さらに、ビースティ・ボーイズやサイプレス・ヒルをはじめとするヒップホップ勢にも参照されたとされる。バンドの初期をまとめた本作は、その後のウォーの基盤を示す一枚として扱われている。

なお、今回の盤は1971年オリジナルのUS盤で、ゲートフォールド仕様。United Artists RecordsのUAS-5508で、レーベル面には「MADE IN U.S.A.」の表記、ランアウトはエッチングとなっている。

トラックリスト

  1. A1 Sun Oh Son 5:57
  2. A2 Lonely Feelin' 4:32
  3. A3 Back Home 6:43
  4. B1 War Drums 3:52
  5. B2 Vibeka 8:03
  6. B3 Fidel's Fantasy 11:03

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

War

War

Warは、1970年代初頭に南カリフォルニアで始動したファンク/ソウル・バンドだ。ジャンル表記ではFunk / Soul、スタイルではFunk、Rhythm & Blues...

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