The Temptations - Gettin' Ready (1966)
The Temptations『Gettin' Ready』
The Temptationsの4作目のスタジオ・アルバム『Gettin' Ready』は、1966年6月15日にモータウン傘下のGordyから出た作品。クラシック・ファイブと呼ばれるデイヴィッド・ラフィン、エディ・ケンドリックス、ポール・ウィリアムズ、メルヴィン・フランクリン、オーティス・ウィリアムズの編成による充実期の録音で、グループの制作体制が大きく動く局面に置かれている。
制作背景と収録曲
この時期は、初期のヒット曲「My Girl」などを支えたスモーキー・ロビンソンから、ノーマン・ホイットフィールドへ主導権が移っていく節目にあたる。先行シングルとして出た「Get Ready」はスモーキー作で、エディ・ケンドリックスがリードを取った楽曲だったが、ポップ・チャートではトップ20入りを逃した。その後、ホイットフィールドが強く推した「Ain't Too Proud to Beg」が次のシングルに採用され、デイヴィッド・ラフィンに高めのキーを設定して歌わせることで、切迫感のあるゴスペル的熱狂を引き出した。
アルバムには、後にマーヴィン・ゲイが1969年にヒットさせる「Too Busy Thinking About My Baby」のオリジナル版も収録されている。こちらはエディ・ケンドリックスがリードを担当している。ほかにも、ポール・ウィリアムズがリードを取る「Little Miss Sweetness」なども並び、複数のリードが役割を分け合う構成になっている。バックを固めるのはモータウンおなじみのザ・ファンク・ブラザーズで、ジェームス・ジェマーソンのベースが推進力を担った。
時代の文脈
1960年代半ばのモータウンは、洗練されたポップ・ソウルから、より骨太でダイナミックなR&B/ソウルへと比重を移していく途中にあった。『Gettin' Ready』は、その流れの中でテンプテーションズのプロデュース権がホイットフィールドへ本格的に移る起点として扱われている。後の「Cloud Nine」や「Papa Was a Rollin' Stone」へ続く流れを考えると、このアルバムはその前段階に置かれる作品でもある。
シングル面では「Get Ready」と「Ain't Too Proud to Beg」がそれぞれR&Bチャート1位を記録し、アルバム自体もBillboardのTop R&B Albumsで1位、Billboard 200で12位を記録した。
後世への影響
収録曲はのちにさまざまなアーティストに受け継がれた。「Ain't Too Proud to Beg」はローリング・ストーンズが1974年の『It's Only Rock 'n Roll』でカバーしている。「Get Ready」はレア・アースが1969〜1970年に長尺のファンク・ロックとして取り上げ、全米トップ5のヒットになった。「Too Busy Thinking About My Baby」はマーヴィン・ゲイ版が広く知られるようになった。
AllMusicでロン・ウィンは、「Get Ready」でのエディ・ケンドリックスのファルセット、「Ain't Too Proud to Beg」でのデイヴィッド・ラフィンの歌唱を特に挙げつつ、アルバム後半の「Not Now, I'll Tell You Later」や「I've Been Good to You」まで含めて完成度の高い作品として評価している。
トラックリスト
- A1 Say You 2:27
- A2 Little Miss Sweetness 3:10
- A3 Ain't Too Proud To Beg 2:33
- A4 Get Ready 2:49
- A5 Lonely, Lonely Man Am I 2:34
- A6 Too Busy Thinking About My Baby 2:39
- B1 I've Been Good To You 2:59
- B2 It's A Lonely World Without Your Love 2:30
- B3 Fading Away 2:37
- B4 Who You Gonna Run To 3:05
- B5 You're Not An Ordinary Girl 2:49
- B6 Not Now, I'll Tell You Later 2:53
動画プレイリスト
このアーティストについて
The Temptationsは、1960年にアメリカ・ミシガン州デトロイトで結成されたヴォーカル・グループだ。モータウン・レコードを代表する存在として、1960...
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